田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

干潟のサビシラトリ

2009-05-23 | 
サビシラトリ
田中川干潟へ地元の小学5年生を案内した。
子供たちが澪筋付近で見つけたと私の元へ持ってきた。
ニッコウガイ科のサビシラトリ Macoma contabulata (Deshayes) 生貝2個体。大きい方の殻長が4センチ。

内湾の奥部や河口部の砂泥干潟に生息する。田中川干潟では、最奥部の泥っぽい所で長い水管を出しているのをこれまで見てきている。数十センチの深さに潜っているものだと思っていた。ぬかるんでいて、長靴でも入って行けないような所だ。ヤマトオサガニの観察場所と重なっている。
この日、干潟の出口に近いところで、しかも表面近くで見つかったのは意外に思えた。

愛知県では、「もともと伊勢湾の愛知県側、三河湾での記録は多くないが、近年明らかに本種の個体数が減少している。生きている時には薄い殻皮を縁辺部に被る。近年死殻さえ少なくなった」として絶滅危惧ⅠB類に選定している。

愛媛県では、「河川改修や水質汚染などにより、生息可能な場所は急速に減少しつつあることから、絶滅する可能性が高い」として、絶滅危惧1類(CR+EN)に選定している。

食用とはしないと聞いているので食べたことは無い。和名をサビシラトリガイとしている図鑑もある。
2009.5.22


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