フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

どんでん返し

2017-11-13 23:47:27 | Weblog
ようやくと言っていいでしょう。衆議院議員選挙後の特別国会がまもなく始まります。相変わらずの安倍一強内閣が続きます。安倍首相が解散を宣言した時に、希望の党が誕生しました。その頃は小池百合子東京都知事人気があり、恐らく今回の選挙結果は想像出来ませんでした。それがどんでん返しの状況になりました。
この「どんでん返し」は江戸中期に大阪で生まれました。それは多くの言葉を生んだ歌舞伎の世界からです。「二枚目」や「おお向こう」「見栄をきる」などと同じように歌舞伎言葉です。この「どんでん返し」は、歌舞伎の舞台転換技法のことです。大道具をそっくり90度うしろへ倒して瞬時に場面を変えてしまうことです。つまり希望の党の議席数のもくろみが、完全にどんでん返しになってしまったわけです。代表の言葉一つでガラッと状勢が変わるのですから、まさにどんでん返し。
どんでん、どんでん、と鳴り物の響きで舞台が変わるところから、どんでん返し。選挙は言葉一つでひっくり返るから、こわいですね。