麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

だるまさんの、だるまさん

2020年09月23日 | 俳優座
劇団俳優座『火の殉難』稽古二日目。
テーブル稽古が続く。
何度も書いているけれど、
この読み合わせが大切なのだ

作者の意図を汲み、行間に込められた
思いを感じながら、役者が培ってきた
要素も注ぎ込みながら……。

そして、前回ブログで予告した通り、
本作の登場人物と配役紹介を兼ねて
まずは、主人公・高橋是清について。

1854年9月19日、江戸芝中門前町
(現在の港区芝大門)生まれ。
1936年2月26日没。
言わずもがな、2.26事件で斃れた。
(斃れた=たおれた)

立憲政友会第4代総裁。
第20代内閣総理大臣。

首相任期は1921年(大正10年)
11月13日~ 22年6月12日。
原敬暗殺による政治空白を避け就任。
(総理とともに政友会総裁にも)
しかし半年で瓦解。

愛称は「ダルマさん」。



その生涯は波乱万丈。

ローマ字で有名なヘボンの私塾で
英語等を学び、若くして米国留学。
帰国後、森有礼家の書生。
現在の東大の法・理・文学部の前身
といわれる「大学南校」入学。
同校教官になるも、退官。
唐津藩の英語学校教員、
文部省督学局で通訳などなど
得意の英語を生かし転職を繰り返す。

1881年(明治14年)5月農商務省へ。
84年、同省工務局商標登録所長。
翌年には専売特許所長兼務。
同年11月、欧米各国へ遣使。
帰国後、特許局長に就く。

1892年(明治25年)日本銀行へ。
西部支店長、横浜正金銀行本店支配人、
同副頭取などを経て、99年に日銀副総裁。

愛称は風貌が達磨に似ていたから、
と知ってはいるけれど、
このとんとん拍子こそ、ダルマ
(出世や商売繁盛を達磨に託す)と
高橋是清を結ぶキーワードなのかも、
などと読み合わせの末席で、ふと。
閑話休題。

ふたたび高橋の経歴に戻ろう。

日露戦争時、公債募集のため渡米英。
大国ロシアとの戦いに勝利するべく、
世界中から集金に成功し、
その功績により貴族院勅選議員になり、
男爵位も受与、さらに日本銀行総裁に就任。

1913年(大正2年)第一次山本内閣で蔵相。
原内閣でも蔵相。その原が暗殺された21年11月、
後継の内閣総理大臣に就任(蔵相兼任)
また政友会総裁も兼務。

・・・そんな高橋是清を演じるのは
河野正明

1982年、劇団俳優座入団。
現代劇とともに古典芸能でも活躍。
偶然だが、是清同様「江戸っ子」である。


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