忘却への扉

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砲兵だった

2005-07-27 | 平和を
 結婚を前提とした付き合いになって、親父さんに初めて会った。背は高くないががっしりと骨太で色黒、眉は太く目も大きく渋い声に恐そうで緊張した。
 だが第一声のことばは意外にも温かみがいっぱいでほっとした。中国戦線で砲兵だったと聞いたが納得できた。
 大八車の大きいのに大砲をのせたようなもの。それをただでさえ困難な道無き道を人力で押しての行軍は、よく耐えられたと思えるほど。
 のちに大砲との記念写真も見せてもらったが、軍隊の話を聞けた時間はほんの僅かだった。戦争の話は聞けなかった。
 父に軍隊経験がなかったので、親父さんと戦争を話せると期待していたのだが、早く逝ってしまったのが今でも心残り。