羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

2009年11月25日 | Weblog
秋が終わろうとしている
枯れ葉の林に足を踏み入れようとすると
わたしよりもさきに影が
池のほうまで行くのだと
もう振り向きもしない

影だけが先に行く
わたしから離れていくようで立ち止まる
どこかであの門番にあったはずなのに
気がつかなかったのだろうか

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2 コメント

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影を撮る。 ()
2009-11-26 05:04:00
あなたは自分の影ばかり見ていたから、門番の会釈にも気がつかず、歩き過ぎてしまった。影はあなたを導くように、この初冬の森の奥へと進んでいく。いつもとは逆に、この日は影があなたを従える。森の木々はまばらになったかと思うと、影は歩みを止め、あなたは連れてこられた場所を見渡してみた。ここは…。今ではすっかり膨らんでしまった記憶の中を、あなたは探し回る。この懐かしさは。このさみしい懐かしさは。かもめだった以前、つばさを休めるずっと以前、羽ばたいていたよりずっと以前。小さくぼやけていた記憶が、少しずつかたちを取り戻す。ここは私の生まれたところ。小さな私が生まれたところ。すると、ここは…。言葉の森? あなたがそれに気づいた時、影がかすかに微笑んだ。
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言葉の森 (すみれこ)
2009-11-26 16:59:29
まだわたしのそばに影が寄り添っている。
ここはどこだろう。
ふと顔をあげると影はすこし先に歩を進めていた。
ずいぶん歩いた気がするのだけれど、遠回りをしただけかもしれない。
また戻ってきた?
森のなかで降りしきる枯れ葉のような・・・。
それは、拾い損ねた言葉だったかもしれず、
心もとなくあたりを見渡せば、
朽ちたように見えてなお、舞う枯れ葉は鮮やかで・・・。
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