羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

月夜

2018年08月27日 | Weblog
ふと気がつくと
月が窓から入ってきていた

猫が死んでから
わたしのベッドにはぽっかりと空白があって
なんかい寝返りを打っても
愛しい重さも小さな寝息もなく
夜はぐずぐずと過ぎていくばかりだった

けれど昨夜
ふと気配を感じて目をあけると
窓から真っ直ぐに入ってきた白い光が
ちょうどむかし猫がいた場所を
照らしているのだった

月に乗って帰ってきたのかと思ったけれど
ただきまぐれに会いにきたのかもしれない

不思議な月明かりのベッドで
いつの間にかわたしは眠っていた
皮膚に触れる息遣い
死んだ猫の温もりを感じて


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