羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

子供の病気

2005年05月27日 | Weblog
以前、わたしの持病(偏頭痛)が、結婚生活に影響した、
ということを書きました。
今回、子供の病気が夫婦に与えた影響について
考えてみたいと思います。
『モデル体験!?』で書いたように、長女は一級の障害者手帳を
持つ腎臓病患者です。
小さい頃に発病してから今まで、実にいろんなことがありました。

すこしずつ、けれど確実に進行して行く病気。
治らない病気。
当初、「早く良くなるといいね、きっと元気になるわよ」と
励ましてくれる人たちに笑顔を返すのが辛かったものです。
完治することはない、けれどきっと命まではもっていかれない。

わたしは、泣いて、泣いて、集中して泣いたあとは
頑張ろう、と決意しました。
一番つらい本人の前で決して泣くまい、としました。
そのとき、長女は9歳で、上に年子の兄がいて、
下にはまだトレーニングパンツでオムツはずしの最中の
小さい妹がいました。

わたしは情報を集め、本を読み、「腎臓病とネフローゼの子供を
守る会」に入り、転院を決めました。
そのときにはいわゆる「ドクハラ」ドクターハラスメントを受ける
という経験をしました。
ギリギリの気持ちで長女と幼い妹を連れて帰宅し
家で待っていた母に声をかけられたとたん
涙がぼろぼろとこぼれてきたのを覚えています。

そうしてわたしが必死だったとき、
夫はわたしの頑張りを見て安心しつつ、同時に、
自分へ関心を向けなくなった、という点で寂しい思いをしていた
ようです。

たしかにわたしは「夫よりも子供」だったのでしょうね。
もう、夫婦は夫の望む甘い恋人同士ではなくキスもしない二人。
でもわたしはいつでも支えが欲しかった。
精神的にも身体的にも強くはない自分は、次第に孤独感を
感じるようになってきました。

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5 コメント

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はじめまして (あんず)
2005-05-28 21:46:12
私も病気を持っている子供です。 子供、といってももう成人年齢はとっくに過ぎましたが…。私の病気も現代医学では完治の見込みはなく、幼い頃から闘病を繰り返してきました。原因は私にあったのでしょうか。3年前に両親は離婚しました。やはり母親の溜まった苦労が限界だったのかもしれません。両親はよく私の体のことで言い合いをしていたので。病気の子供を持つ母親の気持ちをもっと教えて欲しいです。
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あんずさんへ (すみれこ)
2005-05-29 23:03:15
コメントありがとうございます。

病気や障害を抱えた子供のいる夫婦の離婚は、

統計的にも多いような気がします。

かくいうわたしも今、離婚問題の渦中にいます。

でもそれはけして「子供が原因」ではなく

或いは「病気が原因」と言い換えた方がより適切かも

しれません。

夫婦の間に影響を与え起因とはなるとは思います。

でも母は、『わが身に代えてでも娘を守りたい』と、

本能のように思うのです。

そのとき父親は一歩ひいてしまうのかもしれません。

父親だってすごくすごく娘を『不憫に』思っては

いるのですが・・・。

母親と父親の視点や対応は異なり、なかなか互いに

理解や協力ができないのです。それはとても疲れること。

あんずさん、どんなご病気かわかりませんが、

もし『母には苦労をかけたなぁ』という気持ちが

おありならきっとそれはお母さんにも伝わっていると

思いますよ。

少しでも体調良く過ごせますように。

あなたご自身もお母さんも労わって下さい。
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お返事 (あんず)
2005-05-31 15:49:36
ありがとうございます。母親のことは大好きです。今でも変わらず。ただ父親のことは好きになれません。私の前でも平気で私の体を罵倒するような人でしたから。私は親に苦労をかけたなぁ、というよりは「病気に生まれてしまって申し訳ない」という気持ちのほうが強いです。この気持ちは間違っているのでしょうか?
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気持ちの問題 (すみれこ)
2005-05-31 23:27:19
そう、『間違っている』というよりも、その考え方は後ろ向きかもしれません。

だって、それは「どうしようもないこと」だからです。

母親でも『健康体に生んであげられなくてごめんね」という人が多いですね。薬物中毒だったりして赤ちゃんに影響を与えたのならともかく、『出産』という事態はもっと

人間の思惑を超えた神聖なものかもしれない、、と思ったりします。

病気に生まれた、ということは誰のせいでもありません。

それは悲運かもしれませんが悲観的になることもない。

気持ちの持ち方ひとつですね。

どうしたって辛い気持ちになるのも当たり前であり

それを受け入れていく方法を模索するために、

家族の存在は大きいと思うのです。
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そういえば (あんず)
2005-06-02 22:28:43
母は私によく「丈夫に産んであげられなくてごめんね」と言っていました。私のその、「後ろ向き」な考えの原因はそこにあるのかな。まだまだ時間はかかるかもしれないけれど、少しずつ両親を理解したり、前向きに考えていけたら…とすみれこさんの言葉を頂いてそう思うようになりました。いつも丁寧な言葉をありがとうございます。また遊びにきます。
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