羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

ミルク32

2016年01月21日 | Weblog
中島みゆきさんの歌をカバーした女性たちの特集をBSでやっていた。

意外にも?最初に登場したのは満島ひかりちゃん。
いまいちばん好きな女優さんなので何を歌ってくれるのか
期待は高まる。
それはそれは素敵な「ミルク32」だった。
大好きな歌手のカバーを大好きな女優さんが、、、しかも「ミルク」。
もう懐かしくて泣きそうになった。

大昔、わたしが十代の生意気な女の子だった頃、
「ミルク」というあだ名の男の子がいた。
いつも必ずサロペットジーンズをはいていて「え?」と思うほどの美少年だった。

誰が誰だかわからない正体不明の吉祥寺の「ただの顔見知り仲間」。
誰も本名なんか知らないのだった。
わたしは何と呼ばれていたかというと、ふざけたことに「遠上さんの奥サン」だった。
遠上(えんじょう)というペンネームで路上で手作り詩集を売っていた男とよく一緒にいたから。

「彼女さん」ではなくなぜ「奥さん」となってしまったのかそんなことはサッパリ分からない。
でもそんなことどうだってよかったのだ。

すこしの時が経ち、中島みゆきさんの「ミルク32」を聴いたとき
真っ先に思い出したのがあのきれいな男の子だった。

そんなこともあんなこともすべてすべて時の彼方。

けれどふいに夕立のように思い出がよみがえる。
歌の力ってほんとうに大きいと思う。