羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

お別れ会

2015年05月22日 | Weblog
「お別れ会」のお知らせが届いた。
先月、突然の訃報に驚いた愛川欽也さんは亡父の教え子だった。
昔から我が家にはいつも遊びにきていた。
ロバさんに入ってたときは「こんなものだけど」と子ども番組の関連グッズを
お土産に渡してくれた。
あるときは息子さんを連れてきて、彼はなかなか元気な子で相手をするのはタイヘンだった。

うちの両親が仲人をした奥様と別れてみどりさんと再婚したいと考えていたときも
律儀に相談にきた。

母はいろんなことがわからなくなっても
夫の生徒がテレビの人気者になったことはちゃんと覚えていて
最近までドラマの再放送があると「井川さん(本名)が出てるから」としっかりみていた。

その母を父亡き後もずっと愛川さんは心配してくれていた。

「オカダ先生が教えてくれた民主主義」という発言を何度も聞いたと思う。

わたしは愛川さんがそう述べてくださるたびに父を再認識した。有り難いと思う。
わたしもなぞるようにして「憲法」「平和」について考える。

大宮中学の仲間だった方がいつもこちらに連絡をしてくれる。
訃報をきいたときも「先生みたいに誰にも知られず死にたかったんじゃないかな」と
その人が電話口で言っていた。
誰にも知らせずひっそりと小さな教会で父の葬儀をしたとき
どこから聞きつけたのか多忙な愛川さんが駆けつけてきてくださったので
本当に驚いた。

お別れがいえる。
その機会が設けられて安堵している。