羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

告別の連絡

2010年08月15日 | Weblog
非通知の電話というのはちょっと身構える。
携帯電話の表示を眺めながら「誰?」と思う。
以前よく電話してきた相手なら仕事かんけいなので、
「夏休みちょうだい」と言えるけれど、
(とればいいじゃないと、カンタンに軽く返されるだろうが)
かれもこのごろ諦めたのかかけてこなくなった。


先日「非通知」の電話がかかってきたとき、
面倒なのででなかった。
三回目にとうとう相手が留守番サービスに向かって喋っていた。
通夜と葬式の人数だった。
間違えてますよ、と言ってあげたほうが親切だと思ったが、
相手は留守電に伝えたから安心したらしくもうかけてこない。

ところが翌日、また着信が二件あった。
非通知の間違い電話。
(ゲームセンターでメダルで遊んでいたので気がつかなかった。)
故人とのお別れは滞りなくできただろうか。

それきりもう「?マーク」の着信はない。

二ヶ所の仕事をしながら暑すぎる夏がじりじりと過ぎていく。