まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

暴走老人

2020-08-21 | 読書

『暴走老人』藤原智美  2007年8月 文芸春秋
図書館で借りてきて一挙に読んだ。
65歳以上の検挙数が10年前の4倍になった(2006年現在)のはなぜか?
自販機の前で老人同士がけんかして殺し合いになった事例。
コンビニへチェーンソー乱入の老人。

「新老人」と、呼ばれる人たち。いよいよ団塊の世代が突入。
帯グラフで育った年代で、時間の無駄を許さない。待つことができない。
老化と生理が待たされる時の感情爆発を起こす。
リタイアしても居残る「時間割」という心理。
リタイヤして時間割から解放されるのではなく、喪失と感じる。

日常的に支え合う人間的な基盤を失うと老人に限らず人はもろいものである。

高齢はあすの自分の行く道。いよいよ「ガラケイの修理は終了しました」とのお知らせが入り、ちまたにはキャッシュレス時代突入とばかりに流される。
マイナンバーカードは高齢者をどこへ連れて行くのだろうか。
何をさせたいのだろうか。

買い物のレジも、自分が作業者の一部になってせっせとバーコードを読みとらせ買い物袋に商品を詰め込み、作業ラインの一部になっている。
母などは、お金を払うところが別になっているとパニックになる。
それがスムーズに出来ないと自己嫌悪に陥って「もう買い物もできん・・」と、しょげるのである。
お客を待たせないのは、客に働いてもらうことが一番。
マックなどでも、自分でトレイを運び、トレイの片づけからごみを捨てるところまで、受けるサービスを肩代わりしている。その代わり安価であることに満足している。
さて、そこでそのラインを止める事態になると、出来の悪い部品になった気がする。

暴走老人にならないように。コロナでストレスを感じるがなんとか乗り切ろう。






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