いよいよ筍が出始めるのではないかと竹藪を歩いてみる。

枯れた笹の下に小さな芽を出しているにちがいないと靴底に気持ちを集中させて歩くと、微かに膨らみがあることに気づく。

もしやと枯葉をよけると、そこに小さな芽が見える。

力がないので大きな穴になる。
父が元気な時、1、2回鍬を入れて、一挙に起こして取っていた。
わたしは下手すると下の方まで鍬を入れられないので、打ち欠いてしまう。
慎重に少しずつ周りの土を耕すように攻めていく。

出てきた。柔らかそうな筍。

母とわたしの分と、娘の分と・・。しかし、左の方のは半分くらい土から出ていたので多分堅いだろうから、結局、まともなものは小さいのを入れて3個だけである。
そんなに大きくないので、タケノコご飯くらいしかできないかも。

この竹藪にいたら、コロナも何も心配ないのだが。
家へ帰ってTVをつけると、再びこわいニュースに耳を塞ぎたくなる。
山にこもって、マタギのような生活をしていたい。
