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【米利上げ:逃げ水のように遠のくだけ】米FRB「量的緩和策」が終わったらバブル崩壊は必至!?②

2014-08-21 00:02:30 | アメリカ

(前回からの続き)

 それにしてもFRBの利上げが近いのではないか」―――この憶測はじつに意味深長だな~と感じます。以下のような理由から・・・。

 こちらの記事を含めて本ブログでいろいろ書いているように、そしておそらく米国内外の多くの市場関係者が感じ取っているとおり、もはやアメリカには超低金利環境を維持して資産バブルを膨張させる以外の道はありません

 ・・・にもかかわらずそれに冷や水を浴びせるような利上げがマーケットで取り沙汰されるということは、誰もがいまの資産バブルの危険性を意識しつつも、FRBがこの難局を金融政策(つまり利上げ)で制御し、米経済をソフトランディングさせる能力をいまも維持していることをどこかで信じたいからなのではないか・・・。

 でもそれは淡い期待に過ぎず、まもなくFRBが無力であることが明らかになりそうだと思っています。バラまき過ぎたQEマネーと企業・個人が積み上げた膨大な不良債権と借金を前に、もはやFRBは米金融経済をコントロールすることができなくなっている(バブルを無難に収束させる手段を失っている)―――唯一、バブルを永遠に膨らませること以外には・・・。まあFRBの実態はこんな感じでしょう。

 かくして、FRBは利上げを実行せず(というより実行できず)、この先も「利上げが近い」との観測だけがまるで「逃げ水」のように続くことに・・・。そんなこんなで近いうち(?)資産バブルはピークを打ち、一転して株価・不動産価格は下落に転じて資産デフレへ・・・って、絶対に×です。ということでFRBは利上げ見送りどころか「出口戦略」ですらも放棄し、悪夢のデフレ深化を阻止すべく、4たび(?)QEを発動してマネーを刷りまくることに・・・!?

 それを「Phase4(第4弾)」と呼ぶのかどうかはともかく、こうして必然的に(?)再開される次のQEで、おそらくFRBは米国債などにくわえて「不動産関連」資産の買い入れにいっそう力を注ぐだろうと考えています。株価もそうですが、それ以上にいまの米経済にとって恐ろしいのが不動産価格の下落だからです。

 不動産バブルの再破裂―――サブプライムローンバブル崩壊、リーマン・ショックを見ればわかるとおり、これが金融機関の財務悪化、金融システムの動揺、貸し渋り・貸し剥がしを通じた景況悪化などを招き、最悪の場合、アメリカを金融恐慌に陥れるおそれがあります。そんな破局は絶対に起こさない!―――と腹をくくったFRBはブラックホールと化す・・・。不動産担保証券等はもちろん、米銀が抱える不良債権、あるいは経営不安のある一部金融機関の株式などを片っ端から吸い込み、大量のマネーを市場に吐き出して、不動産価格のさらなる上昇とローン金利の引き下げを図ろうとするでしょう(まあバブルだから遅かれ早かれ崩壊しちゃうけれど・・・)。

 こうしてあふれかえったマネーはFRBの思惑どおり不動産価格を押し上げるかもしれません。しかしそれによってヘッジファンドなどの資産バブル受益者以外の大多数の米国民は、べらぼうに高い住宅価格がもたらすローンの重荷や賃料の高騰等に苦しむことになります。

 さらにこのマネーは石油や小麦などの国際商品市場にも流れ込み、生活必需品―――ガソリン代とか食料品価格を跳ね上げるでしょう(以前もちょっぴり書きましたが「インフレドルの刷り過ぎ」こそが今世紀に入ってからの商品価格の急上昇の真因だと思っています。けっして「中国をはじめとする新興国における需要の高まり」ではなく・・・)。これによってただでさえ減り続けてきたアメリカの一般庶民の実質所得は一段と少なくなり、貧困がいっそう広がっていくでしょう。やがて・・・。

(続く)


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