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【米国の戦争相手:小国・小集団】集団的自衛権行使:対日テロ誘発の懸念④

2014-06-05 00:03:05 | 日本

(前回からの続き)

 ご存じのとおり、世界最大の軍事大国であるアメリカでは、軍事産業が自国が遂行する戦争によって巨大な利益を上げています。早い話が彼らにとって戦争こそはメシのタネ、ということです。

 ところが先日、オバマ大統領はアフガニスタンに派遣している米軍を2016年末までに全面撤退させると明言しました。これはマズい・・・厳しい財政運営のなか、ただでさえ国防費は先細りの可能性があるのに、米政府にアフガニスタン戦争を止められてしまったら国防予算のいっそうの削減、そして兵器・武器の受注減少は必至、ということで彼ら軍事産業の危機感は高まっているところ・・・。

 そんななか、同盟国・日本の安倍政権が集団的自衛権行使を容認し、アメリカと一緒になって戦争します!と世界に向けて勇ましく(!)宣言したら・・・これはアメリカの軍事産業にとっては大歓迎でしょう。アメリカの戦争をダシに日本を同じ戦争に誘い込み、あれやこれやと口実を設けてジャパンマネーをゲットするチャンスが出てくるからです。なにせ日本はお人よしのお金持ちですから・・・。

 もっとも先述のとおり、中国、ロシアなど、日本が「その脅威からアメリカに守ってもらいたい!」と想定する国々とはアメリカはけっして戦争しようとはしないでしょう。そして中国もロシアも、いまアメリカと武力衝突して得られるメリットなんてないし、アメリカもまた自国と戦いたくないことはよく分かっているはず。ということでアメリカ(プラス日本?) vs. 中国、などといった、大国同士の戦争の図式は現実化しそうにない・・・。

 となると今後、アメリカが実際に戦争する相手は中国などよりもずっと小さい国々や勢力となりそう具体的にはアフガニスタンのようなアジアやアフリカなどにある小国、あるいはそれらの諸国を拠点としている「テロリスト集団」といったことになりそうです。これらとの戦いであれば戦力面でアメリカが負けるわけがないし、財政負担も対中戦争よりもずっと小さいし(それでも大きいことには変わりないけれど)、アメリカ軍の人的被害も抑制することができるから。

 とはいえ、アメリカがこうした国々やグループと戦端を開くには大義名分が求められます。真珠湾(太平洋戦争)、トンキン湾(ベトナム戦争)、そして同時多発テロ(アフガニスタン戦争)などの多数の事例で分かるように、アメリカが戦争を始めるに当たっては「卑劣なことに相手が戦争をふっかけてきたから」という理屈が必要になるということです。なにせアメリカは「正義の国」を自認しています。そんな立派な国が自分のほうから先に殴りかかるわけにはいきませんから。ですが・・・小国、そして小さなグループであれば、戦う口実はいくらでも・・・そう思いたくはないけれど・・・。

 ということで、集団的自衛権行使を宣言してしまったら、わが国はこうした戦争に巻き込まれる―――アジアやアフリカなどの反米的な国々や勢力との戦争にアメリカによって無理矢理引っ張り出される―――だろうと予想しています(繰り返しますが、同行使宣言は、アメリカに中国と戦争する気がない以上、対中安保の強化にはつながらない)。

 そしてこれは日本の国益を危険にさらすリスクがきわめて高い事態だと考えています。

(続く)


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