Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

願わくば「ネタニマジレスカコワルイ」と批判されたい

2023-12-25 22:23:44 | 交通
「美味しんぼ」で海原雄山が調理人の喫煙を咎めて「この洗いを作ったのは誰だぁ!」と怒号を上げて器ごと叩きつけるシーンがありましたが、それを使った伝説のAAの一類型に「この糞ダイヤを作ったのは誰だぁ!」と叩きつけようとする器に「千葉支社」の文字があるというものがありました。

それで見た人が笑うくらいにくらいにJR東日本千葉支社の斜め上っぷりは半端なく、国鐵廣島と恐れられたJR西日本広島支社と双璧であり、千葉県民が千葉支社を褒めることはまず無かったわけです。両支社とも国鉄時代の鉄道管理局当時は新車も入り冷房率も高いとハイレベルだっただけに、ここだけは少なくとも「国鉄時代はよかった」と胸を張って言えました。千葉支社に至っては国鉄時代の新車を引きはがして10年以上古くなる高年式車にするとか、火を噴いて乗客が負傷するまで置き換えを渋るとか、常軌を逸したレベルでしたから。国鉄が末期の経営破綻寸前の時期ですら、一部コストダウンしたグレードダウン車とは言え新車で201系を投入したのに比べると最低の支社です。

そういう状況をリアルタイムで見て、いや、体験してきただけに、千葉県がJRを軽視という視点は全く持ち得ませんし、歴史修正主義も極まれりとしか言いようがありません。煽りとかネタであれと祈るしかないコメントを目にして当惑すらしています。

SA線についての理解もそう。成田輸送ではらわたが煮えくり返るのは京成の方ですからね。自社企画で空港線を建設しながらターミナル乗り入れを拒まれ今の東成田からバス輸送という冷遇に遭い、開業が遅れに遅れて設備投資が何年も死んでしまい挙句の果てには極左暴力団にスカイライナーが焼き討ちされるとか散々でしたから。京成の経営危機の一因には成田輸送に振り回されたことがあります。

そのくせ新幹線は出来ないし、国鉄時代には目と鼻の先の土屋まで完成した路盤を活用せずに成田駅からバス連絡、しかも荷物のことを全く考えていないツーステップの2扉路線車とまったくやる気がなく、だったら京成に任せろという声が出るのは当然でしょう。それを踏まえてのいわゆる「Bルート」でありそれが今のSA線であり、それはかつてはターミナルに入るのを拒んだ国が選択した現実的な回答です。

そしてターミナルへの乗り入れが具体化してくるとJRが割り込んできたわけです。この成田輸送も京葉線の通快と大きく関係していますが、ネットの記事もコメントも全く触れていませんね。それくらい浅薄な認識で記事にしているわけです。
JRが成田輸送を本格化させるためには、屈指の重通勤路線である総武快速線の線路容量が足りないわけです。国鉄後期ですら黒字を確保して、黒字の絶対額では新幹線、山手線に次ぐレベルでしたから。特急が毎時3本(ピークは4本)占有していたわけで、快速は成田快速を延伸すれば済むとして、特急はどうにもならなかったため、京葉線に外房、内房特急を全振りしたわけです。

房総は京葉線、という習慣づけもあって、京葉線経由の速達化は実現しています。もちろん外房快速、内房快速の枠を空けるという目的もあります。そうして誕生したNEXが千葉県にとってどれだけ迷惑な存在だったかは言うまでもない話で、じゃあ快速はというとそれが千葉や佐倉、成田でNEX退避と散々でした。毎時3本の本線特急(当時は成田まで通過運転)を確保した京成に流れるの至極当然です。そして連日満員だった朝の上りライナーもNEXになりましたが、スモークのかかったガラス越しにも空席が目立ったNEXに、着席通勤を奪われた恨みは募りましたからね。

それこそ33年経った来春ですよ。普通の特急料金になって千葉からでも活用できるようになるのは。なまじ突っ走るから東京駅時点で10分前までは市川か津田沼で退避が必要で、それもあって運転間隔が夕ラッシュ時でも10分程度空く、という迷惑は相変わらずで、しかも東京駅での分割併合でホームを塞ぐからこれも間隔が空く原因です。

これは指摘がぽつぽつ出ていますが、京葉線経由のアドバンテージがなくなれば総武快速線への再シフトがあるという見立てもありますからね。NEXに荒らされたままで利用だけ徒に増えるとなったら総武快速線ユーザーとしては最悪です。
ちなみにネットの記事では京葉線沿線の住宅が開業で整備された、としているものがありますが、少なくとも検見川浜、稲毛海岸の駅勢は京葉線が西船橋開業で産声を上げた1986年のさらに前から成立していましたから。海浜バスが新検見川や稲毛に通勤客を輸送していましたし、その流動を妨げないようにR14をオーバーパスするルートが確保されていました。

なお、「70㎞60分通勤圏」は30年経ったからご破算ではなく、定着したんですよ。それこそ昔は通勤圏じゃなかったわけですが、それを知る人は世代が変わっていなくなり、遠めの通勤圏として認識されているわけです。あるいはそうして購入した現役世代もまだいるわけで、大迷惑です。これ、関西で言えば新快速を40年近く前のように日中運転に戻します、とかいうようなものですね。姫路や東播、また滋賀県下は大阪へ新快速で通勤する前提の人が少なくないですが、第一陣がリタイアしたからもう終わり、なんて言われたら暴動ですよ。

そして千葉支社の言い訳も噴飯どころじゃないわけで、快速通過駅の利便性が向上、とはとんだご挨拶です。
重要性の判断も出来ない、という無能を示したのでないのであれば、千葉県や自治体、県民を馬鹿にしているとしか言いようがないわけで、あるいは越中島、潮見や二俣新町といった快速通過駅の利用者で利益を享受する人と、海浜幕張から先、外房線、内房線沿線に至るまでの損害を被る人の比較という小学生でもできる勘定が出来ないのか。そうでなければ浦安市民以外の千葉県民に対する嫌がらせ以外の何物でもありません。

余談ですが、房総直通が原則普通という状況、1972年の総武線複々線化(総武快速線開業)以前に戻る格好ですね。日中の黄色い快速(半分は千葉以遠各停)のほかは、房総ローカルの普通の一部がそのまま緩行として中野や三鷹に直通していました。まさに半世紀以上の時を経ての先祖返りです。それくらいの逆コースですからね。



ガラパゴスのスマホアプリ対応こそムダ

2023-12-25 22:19:31 | 交通
あとから精算型のフリーきっぷが増えていますが、これが各社のICカードあるいはモバイル紐付けというガラパゴス仕様になっていることへの批判を過去にしました。モバイルだとアプリ立ち上げが面倒かつエラーが多々あるという指摘もしましたが、それは当然想定されるものとしてJR西日本が、「改札通るたび、アプリは開かないとダメ?」という問いかけにゴルゴ13が「ムダなことはするな。そのままタッチだ」と渋く語る中吊りが出ています。「知れば一択。モバイルでICOCA」とゴルゴ13の特徴ある字体で迫り、アンドロイドとiPhoneの設定も書いており、なるほど、これで大丈夫、と思いそうですが、ここに落とし穴が。

問題が発生するのは異なるエリアでの利用時です。メインカードの設定は当然普段使いのエリアになるわけです。各社もポイントで囲い込んでいるわけですから。あるいはたまに上京した際にG車に乗るのでSuica使い、という関西在住者も少なくないでしょうが、こういうケースで最近流行りのICOCAベースのあとから精算型は困るわけです。

物理的なICカードであればまあいいんですが、半導体不足を理由に、というかもうそれがインチキであることはクレカを見ればバレバレというのに、モバイル全振りのために発行しないという強硬策に出ていることで、モバイルで登録するしかありません。
で、Suica用のスマホ、ICOCA用のスマホ、というわけにはいきませんから、同じスマホで切り替えが必要です。

この切り替え、当然ながら自動ではないわけです。そりゃそうです。全国共通交通系ICという触れ込みですから、G車乗車時を除いてはどちらのカードでも乗れますから、切り替える必要がありません。ところが切り替えなくても乗れるからとんだリスクがあるわけです。それこそアプリを立ち上げる必要はない、タッチするだけだ」とタッチしていたらJR西日本の商品なのにSuicaで乗っていたでござる、という悲劇が発生し得るのです。しかも3000円だ5000円だというそれなりの商品です。元を取るにはそれ以上の利用をするわけで、それが単純に個札乗車で決済されただけだと悲し過ぎます。

各社のアプリ経由でダウンロードしました、紐付けしました、で商品は決済されますが、メインカードの設定が違っていたら、商品は購入したけど一向に使われない、という二重払いどころでない事態が起こります。アプリ立ち上げとQRコードの読み取りであればそうしたリスクは起こりません。

百歩譲ってもメインカード切り替えは絶対的に固定されるのか。当初設定(初期設定)に戻るといった落とし穴はないのか。IT関係あるあるとして、そういうエラーの発生を無視して本番稼働させることをよく見ていますからね。交通事業者のほか、通信事業者、ハードメーカーが絡むので、無責任体制が出来上がってそうですし。

現在インバウンド対応を前提にQRコード対応各社で急速に進んでいます。特に関西私鉄はスルKAN協議会を中心に導入を進めています。各社連携で発行されているフリー系のアプリ化がQRコード方式で進むことも予想されます。
フリー系はもともと提示で対応していたケースも多く、改札機は有効判定のみ行っていたわけですから、使用開始登録で(払い戻し不可)で十分ともいえます。

ちなみに青春18も同様で、JR線全線有効ですから、使用開始登録さえ出来ていれば実害はないと言えます。
使用開始登録は利用者が行なえるようにして、改札機を通過可能とすれば、これまでの問題点の多くは解消されますね。改札機も簡易機はタッチ不要とすればQRコード読み取り機の設置は不要ですし。アプリ化すれば個人への帰属が極めて強いスマホ内に格納されることで、転売や使い回しのリスクも自然と減るでしょうし。その意味ではアプリとの親和性がかなり高い商品です。高齢者を中心としたスマホを使いこなせない人への対応としては、紙券を残すが特にフルバージョンの改札機が一般的な大都市圏における不利益があることを周知し、かつ料金に差をつけていいでしょう。

こうしてみると、企画券はQRコード対応が望ましいです。ICカードで対応するにはクレカのような後払いしかないわけで、実際、ETCの企画商品、NY地下鉄・バスの乗り放題券はポストペイの請求時に調整しています。それをプリペイドで対応させようとするから、あとから精算という厄介な手法となるわけです。現金で戻せないんでしょうね、ポイントで戻すというのも実は不便ですし。



ワンオペにしてはいけないフロント業務

2023-12-25 22:16:16 | 交通
JR西日本の駅の無人化ですが、なまじフルバージョンの改札機を導入していることで都市内の「無人駅」の利便性が低下しています。「みどりの券売機プラス」もそうですが、オペレーターによるインターホン対応といいながら、要員が少なくて待たされるわけです。JRの利用だけで終わるケースばかりではなく二次交通も使うというのに、常識的な接続時間で終わらずに待たされることでバスに乗り遅れるとか利用者に深刻な被害が生じていることをどうみているのか。特に改札機が通過できない商品を利用しているケースでは乗り越しとか利用者の問題は一切ないわけで、そんな企画券を使うほうが悪いと言われたらキレますよ。JR西日本が販売している正規の商品なんですから。

改札要員の配置もおしるし程度となっているわけで、たまに利用するJR神戸線の駅もその対象となっており、閉鎖時間は6時までと8時から8時50分、10時から12時、14時10分から14時30分、17時10分から18時10分、19時50分から20時30分、22時から22時30分と、まあ早朝は始発電車の時間を考えると5時からが「営業時間」として、6時間20分に達します。「営業時間」は終電の時刻として0時40分だとすれば19時間40分、実に1/3が無人です。

こういうと駅員も休憩が必要ダー、とわめき散らす馬鹿が無数に湧いてきますが、だったらワンオペをするなという話に過ぎません。営業時間中に対応できないようなシフトを前提にするなという話です。物販や飲食と違い、輸送は「時間」もまた商品です。まあどこぞの最大手のように30分台の所要時間を1.5倍に増やす(京葉線通快と退避1回普通との比較。ダイヤ設定上特急1本退避が不可避ですから)といったサービスダウンを平然と打ち出す時代ですから。

職員の休憩は絶対に必要です。でもそれで迷惑を被る利用者のことを考えていますかという話。客が迷惑を被らないように職員の休憩時間を確保するという当たり前のことが出来ずに、自分たちだけの都合で動くという無神経というか論外な対応です。
職員には十分に休ませます、でも利用者は食事時に、また食事も摂れなくて帰り着いたのに足止め喰ってさらに遅れても知ったこっちゃない、というのはありえません。昔「私だって寝ていないんだ」と叫んでド顰蹙を買った不祥事企業のトップがいましたが、現場で対応する社員だってそんなことは言えないでしょう。でもJR西日本はそう言い放っているも同然ですからね。

ちなみにやはりクレームがついていたのか、有人通路の閉鎖が事実上なくなっています。扉はあるけど動きますから。
不正乗車ガー、というのであれば、これも当たり前の話であり、無人化を止めればいいわけです。山陽電車が駅無人化をしたら不正が増えたので社印を巡回させているという本末転倒な事態を招きましたが、この手の施策は往々にして「企画倒れ」になります。

まあ百歩譲って駅員が終日対応する駅まで乗車してもらって対応する、ということもありでしょう。ICで乗車して、有人対応駅で有効な乗車券類を確認してICの乗車記録を取り消すという感じで。ただこれも会社またぎで対応しないといけないわけで、ありがちなケースとしてJR京都線の始発快速(大阪発)の利用がありますが、これは大阪でJR神戸線普通からすぐの連絡です。小野町ky路五移動が多いパターンで改札対応が可能なのは実に米原ですからね。何らかの事情でここを通り過ぎると目的地の名古屋とかで対応になるわけで、他社に迷惑もかけています。

しかし終日有人対応駅でも覚束ないわけで、最近は他社でも有人改札の灯を落としてバックヤードに引っ込んで休んでいるケースが多いです。新京成の始発から乗り継ぐ5時過ぎの津田沼駅もこれですからね。
先日喰らった最悪のケースは大阪駅の連絡橋口改札で、それこそ始発のJR京都線快速に乗る前に日付印を入れてもらおうとしたら誰もいないわけです。最初の目的地が無人駅(簡易改札機)のため厄介なので先に日付印を入れようと15分前の始発に乗ったというのにこれでは話になりません。

待っている間に青春18の日付印を求める客やインバウンドとかほんの3分くらいの間に5人以上現れたというのに誰も来ません。結局2階層下りて中央北改札に行きましたが、さすがにこれは酷くて連絡橋口改札に人がいないとクレームしたら、ヘラヘラ笑って「そうっすか」という対応ですから論外です。田舎駅ではなくJR西日本の本社おひざ元、総本山の大阪駅でこの対応はここまで腐っているかという思いしか湧きませんでした。大阪駅は大改装後構造上連絡橋を誘導する格好になっているのに、秋葉原駅よろしくES裏にひそむ階段を下りてさらに北側の改札へ、という初見殺しの対応を強いるのか。

もちろん不在にならざるを得ないときもあるでしょうが、それなら「お客様対応で席を外しています、お急ぎの場合は中央北改札へ」と言った案内ボードを多言語で出せばいいのです。阪神電車なんかはたいていの駅でワンオペですから「お客様対応」時にはシャッターを下げてその手のボードを出しており、じゃあ仕方がないな、とみんな理解していますから。(阪神電車の場合は企画券購入くらいしか駅員対応が必要なケースはない。近鉄線を介した連絡対象外区間からの乗り越しくらい)

「18乞食ガー」と鬼の首と取ったように真っ赤になって騒ぐ向きが目に浮かびますが、この時間帯、青春18の遠征だけじゃないですからね。新大阪から始発をはじめ6時台の新幹線に乗る時間帯ですから。インバウンドもそうでしょう。快速の車内でも「新大阪行きますか」と尋ねた大荷物のインバウンドの集団に乗り合わせましたし。上記の「利用者の食事時」もそうですが、この時間帯に無人だと影響が大きい、という発想が全く抜け落ちている無神経はある意味危機的でしょう。

そうそう、その日は湖北の有名な観光地に行きましたが、最寄りの小駅では、毎時1回上下の新快速が行きかう時間があるのですが、その10分前に昼前の休憩に入ったのには驚きました。いやそれはちょっと違うだろ、としか言いようがないわけで、列車のタイミングに合わせて窓口が開く駅はよく目にしますが、その逆は初めてです。駅に時刻表を掲出しなくて恥じない会社だけに、「時間」という価値や意味がもはや理解できていないんでしょう。