Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

マイペンライで済まない話

2021-11-07 14:51:00 | 時事
11月1日から「再開国」したタイですが、バンコク都内でも徐々に欧米人の「観光客」が散見されているようです。もちろん観光での訪問というよりはビジネスでの滞在ついでに、というところなんでしょうが、「開国」対応で緩和された飲食店、特に店内飲酒が可能な店舗には早速欧米人がたむろしているそうです。

バンコクを代表する観光施設(寺院)である王宮併設のエメラルド寺院(ワットプラケオ)、寝釈迦で有名なワットメ[、そして白亜の仏塔が美しいワットアルンはバンコク三大寺院として有名ですが、これらも11月1日から復活しているそうです。ただ外国人向けの入場料を昨年2倍から4倍に大幅値上げしており、再訪する人にとってはまさか、という話です。

ちなみに「三大寺院」のうちワットアルンはチャオプラヤ川の対岸に位置するため、ワットメ[裏手の桟橋から渡船でアクセスするのが一般的ですが、先週末、「開国」直前の情報ではワットメ[側の桟橋施設が川の増水で水没しているとのことでした。

さすがに排水して土嚢でも積むか、踏み台か何かで水を交わすかと思いきや、どうもまさかの対応、というか無対応で再開したようで、桟橋から道路までの施設内部は浸水したまま。そこを膝下まで水に浸って通り抜けるようです。いちおう片足ずつ「履く」ビニール袋が用意されているらしいですが、当然数が足りず、素足にサンダルという人が多いから平気なのかもしれませんが、下水が満足になく川沿いには水上生活者の集落も多いという文字通りの「汚水」ですから、すぐ乾くとかいう話ではなく衛生面の問題があります。

桟橋内の一部店舗は水に浸りながら営業しているという逞しさも見せているようですが、こんな「マイペンライ」は困ります。まさか政府観光局の「アメージングタイランド」キャンペーンは、これもアトラクションのうちという気ではないでしょうね。まあ汚水をかき分けた足でワットメ[や王宮に入る、となればさすがに問題になるはずですが。
なお、ワットアルンは地下鉄の対岸にあるイスラハップ駅から徒歩10分強とのことで、こっちからアクセスするのが無難です。
(2019年にワットメ[南側のサナームチャイ駅ともども新規開通しており、それが無かった時代であれば詰んでいた)

一方、外国人観光客の激減で壊滅状態だったカオサン通りも営業をぼちぼち再開しているようですが、こちらは通りの入口に検問所を設けて、ワクチン接種を確認しているそうです。
入国に使った紙式の証明書かワクチンパスメ[トを持ち歩く必要がある、しかもこういう繁華街へ、というのもリスキーですが、タイ国民や在留者はタイ国内での接種に関して専用アプリで管理しているので、その提示でOKです。証明を確認すると、手首に確認済みのスタンプを押すそうで、再入場時の混乱防止も考えているようです。

「開国」したことで無理やりに近い状態で「正常化」を演出していますが、一方で新規感染者数、死者数とも下げ止まっており(バンコク都の新規感染者数は800人前後、死者も10~20人程度)、「歓迎」している欧米はワクチン接種者であってもブレイクスルー感染が拡大しているわけで、今後再拡大になるかどうか予断を許しません。これも「マイペンライ」では困ります。