総選挙の開票速報に割って入った京王線の事件、刃物男だけでも恐浮ネのに地下線内で車両に放火と、最悪の事態もあり得ただけにこの程度の被害で済んだだけ幸運だったというしかありません。(重体の方がいますが)
現場となった車内で動画を撮影していた人がいますが、その人も含めて退避すべき状況での撮影は感心しません。最近電車の駅間抑止で駅まで誘導といったときに必ず動画を撮影している人がいて、メディアも撮影している人を探すというのが定着していますが、一刻も早く避難する、無駄な動きをしない、という意味では撮影は禁止すべきであり、実際爆発炎上などの危険性が高い航空機の緊急避難時には撮影禁止と安全周知ビデオで流しているケースもあるわけで、鉄道に限らず緊急避難時の撮影禁止は制度化を考えるべきでしょう。
何とも身勝手な犯行ですが、ハロウィンの仮装をしていたというのが気になるところです。直接的には刃物や可燃物をカモフラージュしていなかったとはいえ、ハロウィンの仮装で悪ふざけか、と当初勘違いする人が出たようでもあり、仮装を規制する方向に向かう可能性もありますね。渋谷のバカ騒ぎが「変態仮装行列」と揶揄されているわけで、仮装を規制する方向性が一定の支持を集めるのが間違いないですから、今回の事件を奇貨に規制論が出てくる可能性は否定できません。少なくとも公共交通での仮装は制限が入る可能性が強まります。
一方で鉄道会社の対応も首をかしげるものがあります。
今回新宿行きの特急が犯行の舞台になりましたが、調布を出て犯行が始まったタイミングではまだ次の布田を通過していません。件の動画でもよく見ると駅を通過しているシーンが映っており、タイミング的には停車できなかったのか。
布田はホームドアがフルスクリーン式なので敢えて国領まで走ったという話もありますが、であれば車内で火の手が上がったこともあり、トンネル内火災の原則として地上まで走り切るべきでした。あと900mで地上駅の柴崎であり、ホームドアもありませんから。
国領で緊急停車した際にドアコック操作でホームに出た、と思いきや、窓からの脱出です。下降窓ですからかなりの段差。不幸中の幸いは高い位置で窓を乗り越えたことでホームドアも乗り越えられたことでしょうか。
しかしなんでドアコック操作が無かったのか。そして停車位置がずれたというのも。なぜ小移動して補正しなかったのか。
NHKのニュースでは安全の問題もあり積極的に案内していない、という京王のコメントを紹介していましたが、それは絶対におかしいでしょう。ドアコックが周知されていなくて大惨事になった1951年の桜木町事故。翌日には車内に急ごしらえの案内は掲出されるようになったわけですが、ドアコックといえば桜木町事故、というくらいの関係です。
窓が満足に開かない車両も多いわけです。換気の条件だけ満たして人が出ることが出来ない内開きとかが普通にある中では、緊急時の避難にはドアコック使用による車外退避が必須です。停車位置の修正をしなかったことと合わせて、緊急時の取り扱いに重大な問題があります。形式上は充たしていても、実際に事件事故が発生すると露呈します。
ホームドアの非常時の取り扱いの周知も必須です。今回おそらく初めてホームドア設置駅で事件事故による緊急停車になったと思われますが、地下線での車両火災発生時にホームドアをどうするか。窓からホームドアを乗り越えて脱出、というのが正解というのはありえません。布田のようなフルスクリーン式だとどうするのか。線路側からはどのホームドアも簡単な操作で空くようにしてそれを明記していないといけません。同時に周知も必要です。そうでないと「令和の桜木町事故」が起きてもおかしくないからです。
犯人が悪いのは当然ですが、鉄道会社の対応に重大な懸念を感じたことも確かです。早急に各社水平展開して対応を取るべき事象です。
現場となった車内で動画を撮影していた人がいますが、その人も含めて退避すべき状況での撮影は感心しません。最近電車の駅間抑止で駅まで誘導といったときに必ず動画を撮影している人がいて、メディアも撮影している人を探すというのが定着していますが、一刻も早く避難する、無駄な動きをしない、という意味では撮影は禁止すべきであり、実際爆発炎上などの危険性が高い航空機の緊急避難時には撮影禁止と安全周知ビデオで流しているケースもあるわけで、鉄道に限らず緊急避難時の撮影禁止は制度化を考えるべきでしょう。
何とも身勝手な犯行ですが、ハロウィンの仮装をしていたというのが気になるところです。直接的には刃物や可燃物をカモフラージュしていなかったとはいえ、ハロウィンの仮装で悪ふざけか、と当初勘違いする人が出たようでもあり、仮装を規制する方向に向かう可能性もありますね。渋谷のバカ騒ぎが「変態仮装行列」と揶揄されているわけで、仮装を規制する方向性が一定の支持を集めるのが間違いないですから、今回の事件を奇貨に規制論が出てくる可能性は否定できません。少なくとも公共交通での仮装は制限が入る可能性が強まります。
一方で鉄道会社の対応も首をかしげるものがあります。
今回新宿行きの特急が犯行の舞台になりましたが、調布を出て犯行が始まったタイミングではまだ次の布田を通過していません。件の動画でもよく見ると駅を通過しているシーンが映っており、タイミング的には停車できなかったのか。
布田はホームドアがフルスクリーン式なので敢えて国領まで走ったという話もありますが、であれば車内で火の手が上がったこともあり、トンネル内火災の原則として地上まで走り切るべきでした。あと900mで地上駅の柴崎であり、ホームドアもありませんから。
国領で緊急停車した際にドアコック操作でホームに出た、と思いきや、窓からの脱出です。下降窓ですからかなりの段差。不幸中の幸いは高い位置で窓を乗り越えたことでホームドアも乗り越えられたことでしょうか。
しかしなんでドアコック操作が無かったのか。そして停車位置がずれたというのも。なぜ小移動して補正しなかったのか。
NHKのニュースでは安全の問題もあり積極的に案内していない、という京王のコメントを紹介していましたが、それは絶対におかしいでしょう。ドアコックが周知されていなくて大惨事になった1951年の桜木町事故。翌日には車内に急ごしらえの案内は掲出されるようになったわけですが、ドアコックといえば桜木町事故、というくらいの関係です。
窓が満足に開かない車両も多いわけです。換気の条件だけ満たして人が出ることが出来ない内開きとかが普通にある中では、緊急時の避難にはドアコック使用による車外退避が必須です。停車位置の修正をしなかったことと合わせて、緊急時の取り扱いに重大な問題があります。形式上は充たしていても、実際に事件事故が発生すると露呈します。
ホームドアの非常時の取り扱いの周知も必須です。今回おそらく初めてホームドア設置駅で事件事故による緊急停車になったと思われますが、地下線での車両火災発生時にホームドアをどうするか。窓からホームドアを乗り越えて脱出、というのが正解というのはありえません。布田のようなフルスクリーン式だとどうするのか。線路側からはどのホームドアも簡単な操作で空くようにしてそれを明記していないといけません。同時に周知も必要です。そうでないと「令和の桜木町事故」が起きてもおかしくないからです。
犯人が悪いのは当然ですが、鉄道会社の対応に重大な懸念を感じたことも確かです。早急に各社水平展開して対応を取るべき事象です。