Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

有事は突然やってくるのだが

2016-05-17 19:27:00 | ノンジャンル
熊本地震でのオスプレイ投入につき、CH47があるのにオスプレイを投入するのは「演習」であり「牽制」と指摘しましたが、まさかの事態です。地震当時、CH47の多くが共通の不具合で飛べず、必然としてのオスプレイ投入だったというのです。

手駒が無く、米軍に依頼せざるを得ない状況で、米軍がすぐに投入できるのがオスプレイだったわけで、あれこれ詮索する以前の話だったわけです。

しかしよく考えてみると、なんとも恐ろしい事態です。輸送能力に優れたヘリが満足に使えなかったということはそういうことか。災害派遣が出来ない、ということは出動が出来なかったということです。これが地震で無く有事だったらどうするのか。機体トラブルで作戦に投入できない、ということがありえるのか。

「軍隊」でこれはないでしょう。というか、そういうありえない事態が起こりうる「軍隊」であることを講評してしまって大丈夫なのか、という心配すらしてしまいます。
事前に発見することが不可能な不具合なのか。もしそうであれば、設計や製造の不具合で一蓮托生になってしまうリスクを考えた調達、配備が必須です。

東日本大震災の時には松島基地で発信できずに水没した機材がありましたが、あの時は「専門家」めいた人が入れ替わり立ち代りに、あれはやむを得ない、飛ばして退避させるのは不可能だった、と懇切丁寧に説明して小論を批判してくれましたが、今回の「一斉点検中」を見ると、空自と陸自の違いこそあれ、突然やってくる「有事」への対応において何か決定的な抜けがあるような気がしてなりません。

今回もまた同じような「ご批判」を浴びるのでしょうが、有事に使えない、ということだけは絶対に無いようにしてほしいものです。