新国立競技場の建設問題は白紙で考え直すと首相が表明しました。
高額な建設費に対する全国民規模の批判に応えた格好であり、納税者目線では歓迎すべき事態です。
一方で前から指摘している通り、2020年東京五輪のメイン会場としての位置づけはどうなのか。招致活動の「決め手」とも言える「未来都市」を具現化したような奇抜なデザインを反故にすることは許されるのか。日本という最先端国家が打ち出した未来のフォルムは何だったのか。
首相が「他のどんな競技場とも似ていない真新しいスタジアムから確かな財源措置に至るまで、その確実な実行が確証されている」と言ったのではなったのか。
奇しくも組織委員会長の森元首相が産経紙上でのインタビュー記事で思いの丈をぶちまけていますが、概ね正論じゃないですか。
「神の国」発言以来、森元首相と言えば悪者に仕立て上げ続けたメディアの一連のレッテル張りに乗っかった形で、森といえばラグビー、2019年W杯のごり押し、というフレームアップに対する苦言はまさにその通り。記事で2019年W杯は切り離していい、と言っていた通りになりましたが、ラグビーばかり気に取られていて、2019年のプレ五輪を忘れているようです。W杯を切り離しても「2019年問題」はあるわけで、ラグビーがこれ以上の「濡れ衣」を避けて関係を絶ったいま、責任を擦り付ける相手もなくなった状態です。
だいたい、ラグビーW杯の条件は収容人数6万人であり、現状と同じくサッカーへの対応で8万人規模にしたわけです。その意味ではハコを大きくしたのはサッカーの事情ともいえますが、だんまりを決め込んで、出来上がったらフルに恩恵を受けるのでしょう。
我が国の首相が「確実な実行が確約されている」と大見得を切ったのを反故にするのです。
元首相の記事でもそこを重要な論点にしているわけです。日本が勝ちあがるとルールを変更してでも阻止するような陰険な国際スメ[ツ界に対して、これ以上はない餌を与えることになるのですが、そこまで考えているのか。
東京都の無責任さへの批判もまさにその通り。おんぶに抱っこでケツまで拭かせていると言うのに、逃げ腰の上に他人事のように批判する。話になりません。
元首相は「メンツの問題」と言っていますが、国家の体面であり、品格の問題ともいえます。
白紙にするのは簡単ですが、「国際公約」、しかもコンペの場での公約を反故に出来るのか。
当初予算比での増額分の1000億円余りを惜しんで失うものは幾らなのか。宴に浮かれている我々はこれから様々な問題に直面するはずですが、もう逃げられないのです。
高額な建設費に対する全国民規模の批判に応えた格好であり、納税者目線では歓迎すべき事態です。
一方で前から指摘している通り、2020年東京五輪のメイン会場としての位置づけはどうなのか。招致活動の「決め手」とも言える「未来都市」を具現化したような奇抜なデザインを反故にすることは許されるのか。日本という最先端国家が打ち出した未来のフォルムは何だったのか。
首相が「他のどんな競技場とも似ていない真新しいスタジアムから確かな財源措置に至るまで、その確実な実行が確証されている」と言ったのではなったのか。
奇しくも組織委員会長の森元首相が産経紙上でのインタビュー記事で思いの丈をぶちまけていますが、概ね正論じゃないですか。
「神の国」発言以来、森元首相と言えば悪者に仕立て上げ続けたメディアの一連のレッテル張りに乗っかった形で、森といえばラグビー、2019年W杯のごり押し、というフレームアップに対する苦言はまさにその通り。記事で2019年W杯は切り離していい、と言っていた通りになりましたが、ラグビーばかり気に取られていて、2019年のプレ五輪を忘れているようです。W杯を切り離しても「2019年問題」はあるわけで、ラグビーがこれ以上の「濡れ衣」を避けて関係を絶ったいま、責任を擦り付ける相手もなくなった状態です。
だいたい、ラグビーW杯の条件は収容人数6万人であり、現状と同じくサッカーへの対応で8万人規模にしたわけです。その意味ではハコを大きくしたのはサッカーの事情ともいえますが、だんまりを決め込んで、出来上がったらフルに恩恵を受けるのでしょう。
我が国の首相が「確実な実行が確約されている」と大見得を切ったのを反故にするのです。
元首相の記事でもそこを重要な論点にしているわけです。日本が勝ちあがるとルールを変更してでも阻止するような陰険な国際スメ[ツ界に対して、これ以上はない餌を与えることになるのですが、そこまで考えているのか。
東京都の無責任さへの批判もまさにその通り。おんぶに抱っこでケツまで拭かせていると言うのに、逃げ腰の上に他人事のように批判する。話になりません。
元首相は「メンツの問題」と言っていますが、国家の体面であり、品格の問題ともいえます。
白紙にするのは簡単ですが、「国際公約」、しかもコンペの場での公約を反故に出来るのか。
当初予算比での増額分の1000億円余りを惜しんで失うものは幾らなのか。宴に浮かれている我々はこれから様々な問題に直面するはずですが、もう逃げられないのです。