安心感の持てる生活を追求すると、それに応える仕組みが育成されて、ある程度のレベルには到達できる。
しかし、その場合には、政府が提供するサービスは固定化してしまい、世界における技術進歩から取り残されてしまう。
また、大企業の寡占化が進んで、市場における商品競争、サービス競争が限定されて、時代遅れの様相が現れてくる。
そうなると、ますます守りの姿勢に逃げ込んで、ついには、海外勢の前に敗退して、経済停滞と企業の退出が続出して、経済的に破綻していく。
こうして、【安心の追求は既得権構造を生み出し】て、その状態が続くと腐敗が進んで世界の進化の流れから、完全に脱落してしまう。
それを防ぐには、適度な市場競争状態を維持することで、大企業の寡占化を防ぎ、新規の参入事業者が、チャレンジする状況を意図的に作り出す。
これは政府の役割であって、電力エネルギー業界では、10電力による寡占状態を長く放置したために、完全に立ち遅れてしまった。
原発維持のために、電力企業を過保護にしてしまい、送電線網の寡占状態を放置したことで、再生可能エネルギーの普及にブレーキをかけしまった。
電力事業の自由化において、多くの出遅れが起きたことで、日本は、再生可能エネルギー電力の後進国に転落してしまった。
この状態から、将来に希望を持てる様にするには、容易なことではない。
菅政権の「2050年CO2排出ゼロ」の目標を国策として、果敢に取り組め。