環境問題が世の中で採り上げられると、それを先取りしたような活動が、往々にして、メディアの注目を浴びてくる。
しかし、表面的な対策を目立つようにするだけで、本来の原因に対する対策にもならず、かえって悪影響を及ぼす事態になる場合が多い。
例えば、森林問題が採り上げられると、割り箸を利用するから木材資源が使い捨てで無駄になるから、箸を持参する運動が始められた。
しかし割り箸の原料は、木材生産をする場合の端材を利用することで、林業への貢献度があるために、割り箸事業者を悪者にしただけだ。
地球温暖化対策では、サマータイム実施を言い出した政治家がいた。
しかし、1〜2時間、勤務時間を早めたから節約できるエネルギー消費は、全く効果があるほどにはならず、生活を惑わすだけになる。
今回浮上した「海洋プラスチックごみ汚染」では、「使い捨てプラスチックの使用禁止」の動きが注目されている。
確かに、無駄の多い使い捨て製品を削減する必要はあるが、禁止となると、その弊害を考慮して代替品、手段を提示しておく必要がある。
本当の対策は、将来のあるべき状態と手段を討議して合意し、それに向けての効果的対策を、具体化することにある。
目先の話題を追いかけて、それに取り組むポーズをするようでは、達成すべき目標には、進んでいく道が拓けてこない。
取組みのポーズを取るだけで、具体的活動のない政治家な無用だ。