今回の台風被害が広がった原因には、各地で記録的な降雨量をもたらした台風の勢力拡大があった。
従来の台風よりも、太平洋の海水温度が日本本土の近くまで上昇しているので、勢力が衰えないで本土に上陸したのである。
今回の被害を受けた河川では、調査が始って以来の記録的豪雨となって、従来の想定の降雨量をはるかに超える状態であった。
これでは想定する最高水位を短時間で超えてしまい、避難指示にも対応できない状態で、多くの住民達が家屋に取り残されてしまった。
また、避難の時間が遅れた人の中には、途中の道路が想定以上の水量で流されてしまって、帰らぬ人となっている。
これからの治水対策は、想定する降雨量を調査した上で、河川の最高水位は想定以上になると覚悟して対策しなければならない。
その水位上昇を全て「堤防の嵩上げ」で対策したいと思っても、堤防の長さは膨大であり、とても10年間以内では無理である。
そこで計画する対策は、最高水位が現在の堤防を越える地域には、短期間で設置できる『数多くの遊水池を設置する』方向だ。
治水の専門家の意見は、治水の基本は、必要個所で溢れさせて水位の上昇を伏せぎ、他の堤防を守ることが基本であるとしている。
首都圏での堤防乗り越えが防げたのは、適切な地域に大掛かりな遊水池を設置できたからだ。
地域にも早急に遊水池の設置を一刻も早く!