日本は環境先進国の将来目標を掲げて、自動車の排気ガス汚染物質の規制を、世界の最先端の厳しい目標を導入してきた。
おかげで、自動車の排気ガス規制の技術進歩をもたらして、その技術の波及効果で自動車の性能進歩や品質向上をもたらした。
家電製品の分野では、省エネ促進の目的で推奨値の基準を定めて、家電製品への表示義務を課して、消費者にわかりやすくして普及した。
これらの法制度の波及効果で、日本の自動車や家電製品の技術競争力が高まり、他の商品分野への恩恵も増大してきた。
今回の環境省の『海洋プラ汚染ゼロ』の達成目標は、自動車の大気汚染防止、家電の省エネ世界一目標を掲げた時代の意気込みを感じる。
それを2050年にとの達成期限は、かなり先の話と受け取る印象だが、バブル崩壊以後の無気力の時代からの、転換のキッカケにもなる。
それにしては、【レジ袋を有料化して使用量を削減する制度】では、あまりにも進歩を小さくしすぎている。
これでは、プラスチック革命に乗り遅れるばかりで、技術開発の促進にも貢献しないし、経済効果への期待も萎んでしまう。
石油系プラスチック製のレジ袋禁止を3年目標で打出す制度にすれば、民間企業の取組みの活性化によって、イノベーションを起こすのだ。
安倍政権の公約の第一番は経済の活性化であり、イノベーションを起こす流れの喚起である。
これができない環境大臣は不要である。(続)