なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

ふつうに急性心筋梗塞ですが

2012年07月18日 | Weblog

 85歳女性。昨日精神科病院から紹介されてきた。入院患者さんではなく、パートで仕事をしているというから、もともと相当知的な人なのだろう。昨日の午前中前胸部痛が出現して、一過性に意識消失したが、すぐに意識は回復した。心電図は異常なかったと紹介状に記載されていた。胸痛は激痛ではないので、治まったものと判断したらしい。宛名が当院循環器科になっていたが、なぜか病名が一過性脳虚血発作疑いになっていた。

 夕方紹介されて、当院を受診した。TIA疑いとなっていたので、まず内科で診察となった。午前中の発症時から胸痛が続いているという。心電図ではⅡ・Ⅲ・aVFでST上昇があり、胸部誘導では鏡面像を認めた。洞性除脈になっていた。CKなどの心源性酵素はまだ正常域だが、ラピチェックは陽性だった。急性心筋梗塞(下壁梗塞)と簡単に診断がついて、循環器科がすぐにPCIを行った。精神科病院での心電図は送られてこなかった。ST上昇が出現してないのかもしれないが、超急性期の心電図変化はあったのではないか。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 当直ご苦労様 | トップ | 100歳の入院 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事