なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

汎血球減少、出血傾向

2024年09月28日 | 血液疾患

 9月26日(木)のお昼に医局のラウンジでお弁当(病院に入っている業者の弁当)を食べていた。内科の若い先生が来て、その日内科新患で受診した患者さんの検査結果をみせてくれた。

 白血球300(顆粒球0%でリンパ球93%、芽球はない)・Hb10.1(MCV85.0)・血小板2000で、汎血球減少症だった。それも重度の。

 患者さんは50歳代の男性で、訴えは7日前に右手を蜂に刺されたということと、4日前から右顔面の出血・鼻出血・歯肉出血・口腔内(硬口蓋)出血・四肢の出血(紫斑)だった。

 血圧も酸素飽和度も問題なく、歩行もできて、診察前ちゃんと座って待っていた。ただ発熱40℃がある。

 「ハチ刺され後の血球減少?」として、地域の基幹病院の救急科に連絡したそうだ。まず地域医療連携室に連絡することになっているが、担当医は出ず、そのまま受診させるようにといわれたそうだ。患者さんは自宅の車で向かった。(忙しくて手が離せないと、たまに内容を検討しないで受けてくれることがある。ありがたいが、診てびっくり?。)

 

 ハチ刺されは関係ないのではないか。要は、原因は不明だが、汎血球減少・(血小板減少からの)出血傾向・(無顆粒球症からの)感染症ということだ。

 白血病かと思ったが、LDHは正常域だった。CRP30.8と高度に上昇している。一般検査からは原因はわからない。

 血液疾患なのか、特殊な感染症(当地はSFTSのある地域ではない)なのかわからないが、基幹病院といえどもさらに高次医療機関に搬送したのではないだろうか。

 

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