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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

浜辺祐一先生の本

2024年04月08日 | 無題

 浜辺祐一先生の「救命センター」シリーズは集英社から文庫本で6冊出ている。単行本で購入した時もあったが、揃えやすいので文庫本でも全部購入した。

 今回最初の本から一通り読み返した。救命センターでの出来事や医療の裏側?の話が、気持ちのよいべらんめい口調(兵庫県出身だが)で書かれている。

 浜辺先生は「墨東病院を2022年3月定年退職、現在、特別養護老人ホーム常勤医」、となっていた。まだまだ第一線で救急の仕事ができそうだが、もう疲れた?。(余計なお世話)

 特別養護老人ホームでの出来事も、またエッセイにして読ませてもらいたい。

救命センター カンファレンス・ノート (集英社文庫)

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微生物学

2024年02月26日 | 無題

 微生物学の本が一冊は必要なので、医学部学生向けの中でも簡単な本を購入した。「戸田新微生物学」は到底読めないし、「標準微生物学」も通読は難しい。

 日本医事新報社の基礎医学Qシリーズは、昔は小さな小冊子だったが、今は学生だったらこのくらいで十分(?)なくらいの本になっていた。フルカラーで見やすい。

新微生物学 (Qシリーズ)

 

 ヒトヘルペスウイルス(human herpesvirus:HHV)は、HHV-1からHHV-8まであり、HHV-6は6Aと6Bの2種類があるので計9種類になる。

 HHV-1は単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)で口唇ヘルペスを、HHV-2は単純ヘルペスウイルス2型(HSV-2)で性器ヘルペスを来す。

 HHV-3は水痘・帯状疱疹ウイルス(HZV)で初感染で水痘、再活性化で帯状疱疹を来す。

 HHV-4はEVウイルスで伝染性単核球症を、HHV-5はサイロメガロウイルス(CMV)でサイトメガロウイルス感染症(網膜炎・肺炎・肝炎など)を来す。

 HHV-6HHV-7は突発性発疹をきたす。HHV-8はカポジ肉腫関連ヘルペスウイルスでカポジ肉腫を来す(こちらはなじみがない)。

 ヘルペスウイルスとしてまとめると、こういうウイルスたちなのかと、わかりやすい。

 

 ヘルペスウイルスは持続感染の中でも、潜伏感染という形をとる。初感染時に急性感染の症状が現れるが、その後はいったん症状が治る。しかしウイルスは体内から排除されず、感染細胞内に核酸の状態で潜んでいる。潜伏時には増殖はしない。

 宿主が強いストレス下におかれたり、免疫機能が低下したりすると、ウイルスが再び増殖を始めて(再活性化)、急性感染時と同様の症状が現れる(回帰発症)。そして再び潜伏し、回帰発症することを繰り返す。

 一度感染したら免疫機能を回避して、宿主の内部に生涯とどまり続ける。MHCクラスⅠ分子の発現を阻止する、樹状細胞が行うMHCクラスⅡ分子への抗原提示を阻害する、免疫応答を調整するサイトカインの合成を阻害する、感染細胞のアポトーシスを阻害する、など多種多様な戦略を駆使して宿主の体内の生涯とどまり続け、「ヘルペスウイルスは免疫回避の芸術家」と形容される。

 

 真菌や原虫なども、まあこのくらい知っていれば、という基本的なことが載っている。

 

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トランコロン

2024年02月04日 | 無題

 2月2日(金)の昼過ぎに消化器科の外来に行った。脳梗塞で入院した79歳男性の内視鏡的胃瘻造設術(PEG)の相談だった。

 

 外来ブースは看護師さんの作業スペースが真ん中にあり、その左右に診察室が並んでいる。まだ診察中だったので、消化器科の患者リストを見てみると、紹介患者の中に16歳男性がいた。すでに診察は終えて処方が出ていた。

 16歳の紹介は何だろうと思って確認すると、下痢型過敏性腸症候群で、市内の内科医院からの紹介だった。患者さんが小学校のころに、当院の小児科医が処方した内容を出したが、思わしくないので紹介したという経緯だった。

 患者さんは心因性非けいれん性発作で小児科に2回入院していた。下痢型過敏性腸症候群としての処方もされていた。トランコロン(メペンゾラート臭化物)が就寝前処方になっていたのは、夜間に腹痛が多かったのだろうか。

 症状は腹痛と下痢で2時間くらいトイレにこもってしまう、と記載されていた。学校生活にも支障をきたしているようだ。

 それにしてもトランコロンは久しぶりに聞く懐かしい薬品名だった。過敏性症候群の腹痛で使用する。鎮痙作用により腸の異常な運動を抑え、腹痛を改善させる。当方も若い時に処方していたことがあるが、最近はまったくない。(若い患者さんを診察することがない)

 消化器科医の処方は、イリボー(5μg)1錠分1、トランコロン(7.5mg)3錠・ミヤBM錠3錠分3、腹痛時のアセトアミノフェン屯用だった。

 簡単には、下痢型過敏性腸症候群だとイリボー、便秘型過敏性症候群だとリンゼスになる。どちらでも使用できるコロネル、セレキノンもあるが、効き方が良く分からない薬ではある(動きすぎは抑える、動かない時は動かす?)。あとは抗不安薬・抗うつ薬などだろう。

 トランコロンはtrancolonで、tran(s)越えて・超えて+colon結腸だろうか。音の響きがかわいい。

 14日分処方していたが、数回経過をみて、ある程度症状が軽快したところで紹介先に戻すのだろう。

 

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ラテン語

2024年01月28日 | 無題

 SB新書で「世界はラテン語でできている」(著者は「ラテン語さん」)が出ていたので、早速購入した。著者は高校2年生からラテン語の勉強をしているそうだ。

 医学用語も、語源がラテン語というのは多い。ある程度ラテン語がわかると記憶しやすい。

 (以下はこの本による)

 黄色ブドウ球菌Staphylococcus aureusaureusは金aurumから来ている。正確には黄金色ブドウ球菌?。

 ラテン語で熊はursusで、胆汁の成分はウルソデオキシコール酸で、薬もウルソだが、熊の胆汁から発見されてつくられたから。

 ラテン語で冠はcorona。コロナウイルスは電子顕微鏡で見ると、スパイク蛋白が王冠の突起のように見えるのでコロナになった。英語で冠はcrown。ラテン語で小さい冠はcorolla(coronaの小さいものの意)になる。

 トヨタは車名を「冠(かんむり)シリーズ」として、クラウン、コロナ、カローラとつけてきた。(あと冠にちなんだ名前がなくなって、かんむりから日本語でカムリとつけたらしい。)

 その後もラテン語で、プリウス(prius=より優れた)、イプサム(ipsum=それ自身)、スープラ(supra=上に、英語のスーパー)と付けている。

【Amazon.co.jp限定】世界はラテン語でできている(DL特典:書き下ろし原稿) (SB新書 641)

 

 読み方だけでもわかるように、今年は基礎の基礎だけ勉強することにした。無駄知識の勉強は楽しい。

基本から学ぶラテン語

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スタットコール

2023年12月13日 | 無題

 12月11日(月)に昼前に、全館放送で「スタットコール」がアナウンスされた。回復期リハビリ病棟だった。

 主治医は整形外科医だが、中堅の一番仕事ができる年齢の先生だ。さらに若い先生方も駆けつけてくれる。別の病棟で処置していたが、すぐに駆け付けた看護師さんが、人がいっぱいで近づけなかったと戻ってきた。

 

 夕方に確認すると、患者さんは94歳女性で左大腿骨転子部骨折の術後だった。そもそもこの年齢でよく手術をされるものだ。11月半ばに受傷(転倒)して、すぐに手術が行われた。

 術後は回復期リハビリ病棟に移ってリハビリをしていた。ベットサイドではなく、リハビリ室に車椅子で行って行っていた。調子が悪いと訴えたために、途中で中止して病室に戻していた。

 胸痛や呼吸困難の訴えはなかった。血圧が90台といつもの110~120より低かったが、それ以外のバイタルは問題なかった。主治医に連絡がいって、点滴が開始された。

 点滴を初めてすぐに心肺停止になり、そこで「スタットコール」となった。心肺蘇生術が行われたが反応はなく、家族がすぐには来れないので、主治医が電話で事情を説明した。一定の時間行った後に、死亡確認がなされた。

 頭部CTでは異常はなかった。胸腹部CTでは両側肺に肺うっ血~浮腫・胸水を認めたが、心臓大血管に異常はなかった。冠動脈の石灰化が血管の走行が分かるくらいに目立つ。

 蘇生術後なので、急性心筋梗塞による急性心不全なのか、処置の影響なのか確定はしがたい。心疾患による急変と判断された。超高齢ということもあり、家族はそれで了解されたようだ。

 

 スタットコールstat call(statは、ラテン語のstatim即座から)で、院内で患者さんが急変(心肺停止など)した時に使用される。

コードブルー」も使用される(ドラマの題名になった)。いろいろなコードがあるが、ブルーは患者さんの顔色(顔面蒼白、チアノーゼ)から来ている?。

 コードは他に、コードホワイト(暴力)、コードブラック(テロ)、コードブラウン(自然災害)、コードピンク(誘拐)などがあるそうだ。

 何か月か前に、「コードホワイト」が出されたが、皆さんどういう意味か分からない、といっていた。(会計窓口での暴言だった)

 

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ガーグルベース

2023年10月22日 | 無題

 10月26日に感染管理の院内勉強会があり、そこで講演をすることになっている。事務から、外部講師の招聘はお金がかかるので、自前で行うようにといわれていた。

 今回は石川県加賀市で開業されている永田理希(ながたりき)先生の著書をもとにして、「シン・かぜ診療」の話をする。

 永田先生は、うがいもトローチもかぜ予防・治療に効果がないと述べている(正確には効果があるというエビデンスはない)。

 かぜのウイルスは鼻咽頭から入って来るので、口腔内を消毒・洗浄してもあまり意味はない。インフルエンザウイルスは粘膜に付着すると、20分で細胞内に入り込む。これを防止しようとすると、20分おきにしなければならない。

 そもそも粘膜に対して消毒薬を使用するのは、粘膜を痛めて、(感染防止に役立つ)常在菌に影響が出てしまう。

 

 ところで、病棟でうがいというより口腔ケアをする時や嘔吐の時に使用している、通称「ガーグルベース」とはどういう意味かと気になった。

 検索をしてみると、あの倉原優先生の「呼吸器内科医」が出てきた。「ガーグルベース」か「ガーグルベースン」か、という題で記事を載せられていた。(2013年6月19日付け)

 英語だとgargle basinで、一般名は「ガーグルベースン」になる。ガーグルgargleは「うがい」で、ベースンbasin(正確にはベイスン)は「たらい」や「盆」にという意味だ。

 製造している大手メーカーのアイエスケー株式会社では、一般名として「口腔衛生汚物受小型ベースン」と記載していて、商品名は「ガーグルベース」にしている。経緯は不明だが、日本では「ベースン」に(耳)馴染みがなかったのため、「ベース」としたのではないか、ということだった。

 つまり、ガーグルベースンは一般名で、ガーグルベースは商品名、なのだった。

 

あしかメディ ガーグルベース 10個入 うがい受け 汚物入れ 口腔ケアに N10027

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