ほぼろの製作が一区切りついたので、途中だったトランジスタラジオの修理に力を入れようと思います。ラジオの故障は大きく二つに分類できます。一つは電解コンデンサの容量抜けなどの電子部品の故障です。二つ目は端子などの接点不良です。今直しているトランジスタラジオの故障は後者ですが、これほど醜い故障はなかなか出会いません。スイッチ(4回路2接点)の内部は錆びだらけです。水分を含む液体が浸み込んだ跡が認められました。時間の経過と共にスイッチ内部が錆びて硬くなり、無理してスイッチを動かしているうちに接点不良に至ったと思われます。今回はその錆を取ることから始めました。
スイッチを分解して、構成する部品をバラバラに
最初気が付いたのは、スイッチレバーが異様に硬いのです。レバーをよく見ると、極小のベアリングが固着して動かないのです。どうしても動かないため、レバーをさらに分解して極小のベアリングを外しました。すると案の定、ベアリングとその内側にあるバネが錆びて硬くなっていました。ただ、錆びていてもバネが壊れていなかったのは幸いでした。
固着したベアリング 錆びた極小バネ 錆びたベアリングとバネ
錆びたベアリングとバネが収まっていた穴は茶色になっていました。その穴をアルコールで湿らせたチリ紙で掃除しました。チリ紙が淡い茶色に染まりました。続いて、余分な水分や油汚れを取り去るため、溶剤を入れた瓶にスイッチ部品を入れました。蓋を閉めた後、瓶を振って水分や油分などの汚れを取りました。2~3日そのままにしていれば完全に汚れが取れると思います。それでも汚れが取れない場合、スチールウールで擦って汚れを取るつもりです。
バネが入っていた穴を掃除 溶剤を入れた瓶にスイッチ部品