錆びたガラクタ足踏み紡ぎ機がオークションに出ていました。¥1,000でした。錆びてはいても欠品はなさそうですし、なんとか直すことができそうでした。そのため購入することにしました。もちろん送料の方が高かったです。2週間ほどかかって無事到着しました。軽く油をさして動かしてみたところ、1ヵ所を除いて動かすことができました。明治か大正頃の紡ぎ機です。
明治・大正頃のとても古い足踏み紡ぎ機、錆びるも何とか動く
まずは、糸を紡ぐ箇所を点検しました。私が持っているボビンが具合よくすっぽり入ります。ボビンを差し込む軸は、最初錆びて回転しませんでしたが、手で回ると次第に緩く回るようになりました。また、紡いだ糸を通すガイドも、指で摘まむとちゃんと左右に移動できました。紡いだ糸を巻く箇所は、錆びている以外は問題ないようにみえます。
手持ちのボビンが入る 紡いだ糸を通すガイド
この足踏み紡ぎ機は、紡ぐと同時にボビンが左右に移動する機構が付いていました。そのため、紡いだ糸の位置を手動で変える必要がありません。当時としては優れた機械ではないかと思います。今、世の中で使われている超高速紡ぎ機も同じような機構があります。次に、必ず修理が必要な場所としてペダルがありました。新たに木材を加工して直さなければなりません。回転する車輪とクランクは問題ありませんでした。錆びているだけですので、錆びを落として塗装し直すだけで済みそうです。
ボビンの左右移動機構 車輪とクランク 壊れたペダル
この足踏み紡ぎ機で一番錆びて固着していたのは、ボビンの左右移動機構でした。左右に動くカムがさび付いて動きません。力を入れすぎると壊れることがあります。そのため、潤滑剤を塗布しておきました。数日後ペンチか何かで動かしてみようと思います。それでもダメならば、バナーであぶるなどして対処しようと思います。この足踏み紡ぎ機を直すことができれば、今使っている紡ぎ機からこの機械に乗り換えようと思います。もちろん、その前に綺麗に塗装しようと思います。操作に慣れたならば、細い糸を早く紡ぐことができるような気がします。ところで、当時どんな方がこの足踏み紡ぎ機を使っていたのでしょう。
ボビンを左右に動かすカム機構 カム機構を動かす車輪