駆込み女と駆出し男

質素倹約令が出て住みにくくなった江戸を出て、鎌倉東慶寺の御用宿の親類の元に行く途中で2人の駆込み女に遭遇した男が過ごした2年間の話。

これは本当に面白い話でした。物語にちゃんと起承転結があって、ちゃんと伏線も回収して、各エピソードもそれぞれしっかりしていて、ハラハラする展開もあって、最後は良かったと思える・・・脚本の良さが際立ちます。

そのうえで、役者陣の良いこと・・・大泉洋は立て板に水のように長い台詞を言うかと思えば、しっかり笑いも取るし、戸田恵梨香の全編を通じて（特にラストの）可愛らしさがあって、樹木希林・満島ひかり・堤真一・キムラ緑子などなど流石の安定感。

２時間半の長さも全く感じさせない面白い作品です・・・しかし大泉洋ってそんなにを違う演技をしてないのに、ちゃんと役柄になってるんだもんなぁ・・・。

明烏 あけがらす

1000万円の借金を今日中に払わなければ東京湾に沈められる売れないホスト。野球賭博で借金を返せるあてが出来たのに・・・。

ホストクラブの事務所がほとんどのコメディです。福田監督作品には欠かせないムロツヨシと佐藤二郎もいますけど、主役の菅田くんは頑張ってますし、なんといっても若葉竜也・・・この人も福田作品には欠かせなくなりました・・・。それに、新井浩文のこれほどまでのバカな役は初めてですねぇ・・・この人も何でもやれる。

ネタは落語が基ですから、特にラストはサゲみたいではありますが、まあまあ面白かったですわ。

脳内ポイズンベリー

年下の男と付き合うこととなってから、脳内会議のメンバーは大忙しで・・・。

ネタ的には面白いんですけどね、もうちょっと脳内と行動が密接にリンクしてたらとは思いますね・・・折角の真木よう子なんだかんら、もっと脳内に引っ張られるような行動が出来たと思うだけにねぇ・・・。

脳内での会議は面白かったですけどね、浅野さんにもっと重要な役割を与えて欲しかったね・・・吉田羊と神木くんの掛け合いが面白かっただけに・・・。

蒼の乱

ゲキ×シネの作品です。

将門の乱をモチーフにした朝廷と坂東武士の戦いとともに、男と女の愛の物語・・・といったところか・・・。

それにしても、舞台での天海祐希は素晴らしいの一言・・・カッコ良くて、歌が唄えて、コメディに近いことも出来る・・・もうそれだけで充分なんですけど、その他にも新感線のメンバーや平幹二郎の演技は流石です。

物語も最後の最後に、将門の首塚をイメージさせる終わり方・・・生で観たかったなぁ・・・。

龍三と七人の子分たち

これはコメディなんだろうか・・・？

すでに引退したヤクザたちが久しぶりに集まって新しい組を作るが、昔のシマにいる暴走族あがりの企業暴力団との争いになっていき・・・。

しかし、「アウトレイジ」と同じ監督が撮ったとは思えない作品ではあるのですが、こっちの方が面白かったりもする。藤竜也がねぇ・・・カッコいい頃を知ってるだけにねぇ・・・女装とはパンツ一丁とかねぇ・・・。それと中尾彬を盾にするところはテンポがあって面白かった・・・笑えるところは充分あるけどね、これを老人問題ととらえるとちょっと考えさせられるはねぇ・・・。

それにしても安田顕はようでてくるわねぇ・・・。