台湾で友と語らうならやっぱり茶芸館でしょってんで、やってきました、公館。公館というエリアは台湾大学があって飲食店や服屋、小物雑貨屋がずら~っと並ぶいわゆる学生街ですな。学生街と言えば喫茶店。誰です!学生街の喫茶店っていう歌、ガロが歌ってたなあ、懐かしーなんて言ってるのは!年がばれますわよん。おっと、余計なことはさておき、台湾じゃ茶芸館も喫茶店に含まれており、茶芸館は喫茶店に属していると言うべきか、はたまた、茶芸館=喫茶店なのか、とにかく何が言いたいのかというと、公館には茶飲みどころがたくさんあるってことなんです。
街ブラ友達のKちゃんと「中国茶へのいざない」をテーマ(?)に訪れましたのは王月飲軒という茶芸館。扉を開けると老板娘(女主人)が楚々と迎えてくれました。入ったらすぐに靴を脱ぐようになっていて、我々は座敷へと案内されました。
日本人とわかるとちょっと気を遣ってくれ、かといって戸惑うでもない老板娘の様子に結構日本人もここに来ていると見たゾ。ガイドブックにも載っているし、割と有名なお店のよう。どれどれ、ガイドブック持参で来ましたのよん、えー、なんて書いてあるのかな、ん!「隠れ家的な店」だって。しかし、多くの人が知っていたら全然隠れ家にならないなとぶつぶつ文句は胸の内にしまい、台湾名物、東方美人茶を注文し、お茶請けに緑豆ガオ(干菓子のような感じ)とウーロン茶クッキーも頼みました。
ここは水をテーマにしている茶芸館のよう。なんと、テーブルが水槽になっていて、小さなエンゼルフィッシュがその中を泳いでいました。また、そばに飾ってある瓶にも満々と水が湛えられ、そこからドライアイス的煙が吹き出しておりました。照明は蓮の花の形(左上の写真参照)。茶道具や水墨画に混じって仏像やらタルチョが飾ってあり、仏教的おごそかなムードが漂い、気分はなんだかオム、マニ、ペメ、フムだぁ~。静かだし、ちょっと薄暗いつくりにしてあるし、飾り棚なんかも黒っぽい色をメインにしているし、神秘的な感じがいたします。壁だけ見ていると茶芸館というよりお寺っていう雰囲気。読経でも聞こえてきそう・・・・・
別の席の人を見ていると、食事をしている模様。なんでもこの店の名物はミルクティー鍋だとか。今は昼下がりゆえご飯ものはパスだが、次回是非ともその鍋にチャレンジしてみたいものだわ。
そうそう、特筆すべきはトイレが素晴らしいこと。広くて清潔、そしてなんとアロマ用のお香も焚きしめてありました。お手洗いが気持ちいいと、つい長居しちゃうかも。
オリジナルのお菓子から玄関先の植木だとか石だとかの佇まいまで、どこを見ても老板娘の渋い趣味が感じられるようになっていて、お客さんの目を楽しませるような工夫が見て取れます。さすが台湾の茶飲みどころはどこもイキな計らいがなされているねえ。お茶を出して商いする者のこだわりというか、もっと大げさに言うと台湾人のお茶に対する真剣な態度がこのお店でもうかがえたましたわん。
うだうだ書いてしまいましたけど、早い話がおしゃべりにはもってこいの場所でした!楽しいひとときを是非王月飲軒でどうぞ、なんちゃって。けっしてこの店の回し者ではありませんが。
さて、久しぶりにこちらのお店に行ってみました。相変わらず日本人のお客さんが多かったのですが、最近では中国からもお客さんがやってくるようです。そのため、お店の方はてんやわんや。そんなわけで、あんまりサービスがよくなかった、というか、雑な応対だった感があります。

今回は娘といっしょに行きましたが、テーブルなどはやはり凝ってますな。

手軽なランチもありまして、パスタなんかをいただきました。

チキンのランチもありましたので、これも注文。

茶芸にも挑戦です。うまくできるかな?

急須に茶葉を入れ、お湯を注いで1分ほど蒸らし、茶海という入れ物に注ぎます。

まずは聞香杯にお茶を淹れます。

その後、茶杯を聞香杯のうえにかぶせて・・・

くるっと早業でひっくり返します。こぼさないように、やけどしないように、気をつけて!

それからそうっと聞香杯を持ち上げると・・・

茶杯にお茶が入ってますね!これをやりたかったのだ!!

お茶請けのお菓子もいただきました。甘さ控えめのお餅でおいしかったです。

お店のオーナーさんの息子さんがいろいろ教えてくれました。息子さんと言っても子どもなんだけどね。

お店の中の調度品はやっぱり立派!

茶器も各種飾ってありました。

窓辺の座席も素敵です。ただ、水槽になっているテーブルにはかつてのように魚が泳いではいませんでした。死んじゃったそうで・・・

こちらのテーブルもいいですね。

一度は訪れてみたい茶芸館ですね。
注意:店名は最初の漢字が王へんに月と書いて一文字ですが、この字がパソコンでは出ませんでした。悪しからず。