山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

猿蕎麦(ざるそば)の旅

2015-11-24 00:46:54 | 蕎麦、うどん、ラーメン
今回は北信の新蕎麦を頂き、妙高山に登るという一粒で2度美味しい1泊2日の旅の計画です。
早朝に東京を発って2度の事故渋滞に巻き込まれながらもほぼ予定通りに1年ぶりの飯山に辿り着きました。

1件目のお蕎麦屋は富倉の『かじか亭』、このお店は2年前の6月に一度訪ねています。
先ずは軽く蕎麦前、僕のグラスはエビスプレミアム用、オ-ちゃんのはノンアル用、運転担当だから仕方ありませんな。





使い込んだ木の盆に載った麺ざるは2年前と同じなのですが肝心のお蕎麦はどうでしょうか?





ざるの大盛りが美しい!
ひとくち手繰れば、う~む新蕎麦の香り立ち、食感が小気味よく、喉越しなめらかで、実に爽快な食べ心地
これ、2年前とはまったく別物のお蕎麦です、寅さんが3つ星を付けただけのことはあると納得しきりです。







2軒目は『こそば亭』
1時を過ぎていたのでお目当ての土日のみ限定10食の手挽きざる蕎麦は品切れでした(寅さんは味わったんだよなあ)
ほどなく運ばれてきたざるの大盛り、均一でしっかり角の立ったお蕎麦のなんと凛々しいこと、几帳面な打ち手の気性が分かるような気がします。




さあ頂きましょう!
かじか亭とは対照的なもちっとした食感、いやあお蕎麦というものは打ち手によってこんなにも変わるものなんですねえ。
甘みが少なく、しょっぱ目のツユは、ワサビよりもおろした辛味大根で食べたほうが美味しいだろうなあというのが僕の感想でした。




ごちそうさまでした~!
食べ終わってビックリ、美しくしっかり作りこまれたこの麺笊、いい仕事してますねえ!
僕たちがお店を出ると『本日修了』の札がかかっていて、2組のお客さんが残念そうに車に乗り込むところでした。
さて、お蕎麦は食べ手の好みも大きく分かれるところですがが僕とオ-ちゃんの好みは断然かじか亭、もう一度、いや毎日食べたいお蕎麦でした~!





この夜は、道の駅あらいの中にあるス-パ-ホテルの格安の部屋が取れました。
1階の浴場で体を温めてから富山の『きときと寿司』で一杯やりましょう(この道の駅は飲食中心に10数件のお店があって実に楽しい)




昨年黒部で食べたノドグロは品切れで、代わりに11月までが旬の富山特産の白エビを頂きました。
とろっとして美味しいのですが、ボタンエビやキジエビのほうが甘みが強くてプリプリで遥かに美味しいかも?
ネタ良し、味よし、値段良しでお腹いっぱい食べて呑んでしまうと結構サイフが軽くなってしまいます、ごちそうさまでした~!






翌日、あの妙高山に登る計画だったのですが朝の天気予報は午後から雨模様。
前日にお腹を満たして満足しちゃった僕たちはチャレンジ精神20%まで急降下です。
ホテルのチェックアウトは10時だし、バイキングの朝食のあとは朝風呂に入って2度寝を決め込むことにした。





登山口の駐車場には6台、八王子や大阪ナンバ-もある。





せっかくここまで来たのだからと、登山靴に履き替えて2時間ほど落ち葉を踏みしめながら林間を散策した。
訪れる人のいなくなったこの季節、寒々しい静寂の中を言葉少なに友と歩くのもまたいいものである。





散策の途中で猿の群れに遭遇した。
親猿が7~8頭、春に生まれたのだろう子猿が15~16頭。
この2頭の親猿の鋭い視線の先には駆け回り、じゃれ合い、餌をついばむ子猿たちがいる。

子猿が遠くに行ったり谷に近づいたりすると親猿は甲高い声を発して注意を促す。
きかん坊には傍まで駆け寄ってきついお目玉を食らわせる、そんな光景を見ていると
あまたの生き物の、子に対する親の深く一途な愛情に感動すら覚えてしまうのでありました。



これから彼らは長く厳しい冬を乗り越えていく。
冬毛に覆われた身一つで風雪を耐え抜く野生の猿の毅然とした風貌を見ていると、
彼らの世界を決して犯してはならないという思いが沸々と湧いてくるのでありました。
コメント (24)
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