山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

北アルプスの谿、敗退!

2010-09-28 01:03:39 | フライフィッシング
山地図とにらめっこしていると北アルプスにはおもしろそうな谿が目白押しなんですよね。

しかも、急勾配の流れを遡って行った源流には居着きの大物が棲息している
な~んて噂を小耳に挟んでしまうともうどうにもなりません、やるしかないでしょ。

僕は長いこと釣りを続けてきて、釣り収めに良い思いをしたことが皆無なんですわ。
そんなジンクスもここで打ち破っておきたいという思いも当然ある訳でしてね。

あいにく土曜日は仕事で動けず日曜からの出撃なんですが、もしかしたら1日では帰れないかも?
いや帰らない、そんな確信のもとに野営装備もザックに詰め込んで歩いておりますとね

もう秋なんですね
広葉樹も赤く色づき始め、木の実も実り始めて山歩きが楽しい季節になったことを告げているようです。


 
 




さて、入溪点はこんな感じです。
朝の冷え込みに身を震わせながらアウタ-を羽織り沢用の保温タイツを履き込んで遡行開始です。







この寒さではドライフライはちょっと厳しそうですがあくまでもドライに拘ります。
大物が潜んでいそうなこの水量にワクワクしてしまいます。







ところがどういう訳か出ないんですねえ。
水温が低いためかここぞというポイントをしつこく叩くのですが、、、、。






上のヒラキでやっと1尾、色白の岩魚です。







この上段の奥のカタなんて最高のポイントですよね。







     この辺りから急に勾配を上げていきます。
      そして遙か上流には居着きの大岩魚が、むふふっと思わずひとりほくそ笑んでしまうのです。



       




          雲ひとつない真っ青な空、空気が澄みきっている証なんですね。
           ここで早めの昼飯、時計をみると高度計が1520mを示していました。
            2時間半ほど釣り上がって、ビ-ルとタバコが旨いこと!
 

             





      更に1時間ほど釣り上がると谿がぐっと狭まってきて、しかも両岩が直立しています。
       むむむっ? 遙か彼方の稜線がガスってきて空も雲に覆われているではないですか?
        山の天気予報では2日間とも晴れ時々曇の筈なのに急激にガスってくるとは何事ぞ?


       




この奥でテン場を決めようと計画していたのですが逃げ場もなくてちと恐怖!
今年は沢の出水事故が多いことを考えるとあまり深追いは禁物かも知れない。

とにかく生きて帰ることが先決、命より大事な遊びなんてありませんからね。
ちょっと残念ですが、ここで撤退と決めて下山することに致しました。






シ-ズン終焉の敗退、今年もこのジンクスを打ち破ることはできませんでした。
でも宿題がまたひとつ、来年は北アの谿で居着きの大岩魚、今から楽しみだなあ!

夕方、帰りの登山道で小雨が降り始めました。
高速に乗る頃に激しくなり始めた雨はずっと降り続いていました。
談合坂SAから大渋滞に巻き込まれて帰宅したのは午前0時を過ぎておりました。

あの谿はあの夜、どうなっていたのだろうか?
下山して正解だった、あの決断は正しかったのだと自分に言い聞かせています。




  



さあ、これからは秋の楽しみ。
山は一年中楽しみが尽きませんね。



      
コメント (24)
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