山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

♪チョウチン賛歌♪

2010-09-20 13:15:00 | フライフィッシング
シルバ-ウィ-ク、でしたね。

なぜかこのシルバ-という響き、どうもねえ?
シルバ-世代に近づきつつある僕だけの偏見なのでしょうか?

僕ならせめてシルバ-と言われるよりもシニアと言ってもらえると嬉しいんだけれど。
年を重ね、人生経験を積んだひとクラス上の、本物を知っている世代。
僕だったら、そんな先輩に対して敬意を以ってシニア世代と呼ばせて頂きたいと思います。

でもまあ休みが貰えるだけ有り難いということですかね。
僕も一日だけ休んで、いつものアソコで憩いの時を過ごさせて頂いた次第です。

ここのところちょっと疲れ気味でして。
そんな時は、友と焚火を囲んで過ごす夜は癒しのひとときになるのです。

本当はここに釣友Nさんと幼なじみのOちゃんも居る筈だったのですが、
Nさんは神の川に入り、Oちゃんは鮎を追って放浪の旅に出てしまったと言う訳で。

まあ、何はともあれビ-ルですな。
熊さんと焚火を囲んで、やっぱり山で呑む酒に優るものはなかとですね!








3時まで呑んでいたと言うのに、きっかり7時には目が覚めて高いびきの熊さんを放置してキノコ山へと突入です。
猛暑が続いた今年はキノコの出が遅れていると言うことなのですが実態は如何でしょうか?

いやあ、ひどい有様でございました。
ハナイグチ(ジゴボウ)の菌床がそこかしこで堀り返されて幼菌さえも食い尽くされておりました。
おまけに唐松の根元まで無惨に食いちぎられて白いヤニが流れている光景を目にすると鹿たちの食糧事情の逼迫感に心が痛みます。


 




これ、旨そうなキノコでしょ?
コタマゴテングタケ、美しいキノコなのですが実はこれヤバイのです!


         



右下のキノコはカラカサタケ!
こうやって森の中を徘徊していると、何とも素敵なア-トの世界が広がっているのです。


          




唐松林にはハナイグチがニョキニョキ!
そんな光景に出会える筈だったのですが今年は季節の到来が1月遅れているようですね。
サクラシメジも沢山出ていたのですが皆カラカラに乾いていて話しになりませんでした。








さて、爆睡の熊さんを9時前に起こして、朝飯も食わずに岩魚の探索です。
この季節、殆どの溪は岩魚が抜かれて釣りになりません。
それならいっそのこと枝沢の細流に入ってチョウチン釣りで遊ぼうかと言うことで。


 

初めはこんな穏やかな流れなんですけれど。

あっ、熊さんの竿がしなってる!
上げてみると3寸ほどのチビイワナどした。










次に熊さんが上げたのは6寸弱、ヤマトの血が混じった美しいハイブリッドでした。
こんな枝沢にまでニッコウの浸食が進んでいるのかと思うとやるせなくなってしまいます。
このあと熊さんは10尾を超えるバラシを克服しながら釣果を重ねてチョウチン釣りを楽しんでおりました。


 




さて、僕の出番です!


      



枝沢の上流はみなこんな感じ。
ほとんど数十センチのエリアですからね。
しかも頭上には枝葉が覆いかぶさっておりまして。

神経を水面の一点に集中して、ロッドをそ~っと差し込んでフライをポトリと落とすと
岩陰から岩魚が猛スピ-ドで出てきてパクリ、合わせると岩魚が走り回って枝に絡まってバラシ。

バラシバラシの連続なのですが、これがまたおもしろいの何のって思わず一人で笑っちゃうほどなのですから。

  




うっ!


 




おっ!

 



あっ!

 



2時間も釣り上がれば源頭に迫ります。







あの岩陰の暗がりにフライを強めに落とします。
スゥ-っと姿を現わしたのはヤマト混じりの6寸弱、いやあこりはデカイっ!

えっ、ちっこいって?
そんなことはありませんよ!
こんなか弱い細流ですぜ、6寸といったらもう一般渓流の尺上に充分匹敵するのです。


 



うりゃっ、またまた6寸弱!
源頭に近づくにつれて型は良くなりますねえ。
こんな細流で健気に生きぬく岩魚を見たらとても食べる気になんてなれません。

可哀想だからリリ-スしようか!
キャッチ&イ-ト派の熊さんにガラでもないことを言わせてしまうほどに健気なのですね。

これから産卵の季節が始まります。
命のリレ-が果てしなく未来にまで続いて欲しいものですね。


 







この先が源頭です。
ここから上に岩魚は確認できませんでした。
11尾バラシて手にしたのは5尾、相棒熊さんのも合わせるとバラシを含めて25尾ほどの岩魚と出会えました。

こんな緊張感のある釣りも久方ぶりのことでした。
これがチョウチン釣りの妙味なのかもしれませんね。







山を歩いたあとのビ-ルがまたよろしいのです。

遅めの昼食はキノコうどん。
キノコとナスとウインナを炒めて出汁をとってからめんつゆで煮込みます。

ここで僕は大失敗をやらかしてしまいました。
せっかくとったダシ汁を捨ててしまいまして、ちょっとコクに欠ける味を楽しむことになってしまいました。


 


それでもなお美味しく感じるのは何故なのでしょうか?

これこそが大いなる森の包容力なのでしょうね。


皆さん、いよいよキノコの季節到来ですよ!




コメント (22)
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