不適切なテロップ

東海テレビでスポンサーが次々に降板している。
事の発端は、４日放送の情報番組「ぴーかんテレビ」で、岩手県産米
のプレゼント当選者を「怪しいお米セシウムさん」「汚染されたお米
セシウムさん」とのテロップが２３秒間にわたり放送された。
不適切なテロップが流れたことで、東海テレビへのＣＭ休止の動きは
これまで農協関連団体に出ていたが、民間企業にも拡大して子供服メー
カー・ミキハウスが同番組のＣＭ提供をうち切り、愛知県護国神社もス
ポンサーから降りる方針を決めた。
この件について岩手県は公式サイトにて、「米農家が長年大切に育て
あげブランド化してきた努力を踏みにじり風評被害をもたらすとともに
、なにより東日本大震災津波からの復興に全力をあげて取り組んでいる
本県を誹謗中傷するもの」だとして、東海テレビを厳しく非難した。
テロップは５０代のＣＧ（コンピューターグラフィックス）制作会社社
員が番組放送前日にＣＧで作製した。タイムキーパーが内容を直すよう
求めたが「後でいいと思い」放置したという。
一人の単純ミスで事がこんなに大きくなったそうだが、そのような単純
な問題ではない。日本民間放送連盟の広瀬会長は「問題のテロップは
あまりにも常識を欠いた表現で、こうした内容のテロップを作成する
という社会意識の欠如に問題の根源がある。そしてそれをチェックでき
なかった操作ミスで、画面に出したものを即座に取り消せなかったこと
にも重要な問題がある」と述べた。この問題をどう沈静化させるかは、
東海テレビの誠意ある謝罪と改善策しかないだろう。

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