医療に関する提言・レポートfrom MRIC by 医療ガバナンス学会(2011年7月8日)「被災地の感染症対策」 木村盛世より
木村盛世氏は厚労省の「一匹狼」的存在で、この意見は厚労省を代表する意見でないだけに面白いのである。ただ目線がやはり官僚的で上からの総括的・展望的・「狼少年的」警告的見解を述べられている。大震災の現場からの経験ではない。なぜ現時点で感染症対策なのかといえば、ひとつは夏場における非衛生さであり、二つは平時でさえいい加減な我が国のワクチン政策が、この時点で子供へのワクチン接種を大きく妨げていることへの心配である。まず第1の衛生状況であるが、ノロウイルスなどの急性胃腸炎や、ツツガムシ病、日本脳炎などの「動物由来感染症」の流行の心配である。港の瓦礫の腐敗など衛生状況は極めてわるい。加えるにトイレなどの使用・管理が極めて劣悪である。地方自治体の縦割り行政の弊害でトイレ対策さえ厚労省・建設省・環境省の指示待ちで改善されていないという役所の非能率性である。第2のワクチンで防げる疾患VPDが流行しないか、特に児童対策について心配だ。日本はワクチン後進国で、必要なワクチン(B型肝炎ワクチン、肺炎、髄膜炎、結核など)を、任意接種に放置しいまだに導入していないだけでなく、危険なワクチン(経口ポリオ)がいまだに使用されているなど、平時でさせでたらめなワクチン行政を行なって反省がない。見かねた海外よりユニセフが日本で活動を開始した。戦後直後の感染症医療後進国並である。
木村盛世氏は厚労省の「一匹狼」的存在で、この意見は厚労省を代表する意見でないだけに面白いのである。ただ目線がやはり官僚的で上からの総括的・展望的・「狼少年的」警告的見解を述べられている。大震災の現場からの経験ではない。なぜ現時点で感染症対策なのかといえば、ひとつは夏場における非衛生さであり、二つは平時でさえいい加減な我が国のワクチン政策が、この時点で子供へのワクチン接種を大きく妨げていることへの心配である。まず第1の衛生状況であるが、ノロウイルスなどの急性胃腸炎や、ツツガムシ病、日本脳炎などの「動物由来感染症」の流行の心配である。港の瓦礫の腐敗など衛生状況は極めてわるい。加えるにトイレなどの使用・管理が極めて劣悪である。地方自治体の縦割り行政の弊害でトイレ対策さえ厚労省・建設省・環境省の指示待ちで改善されていないという役所の非能率性である。第2のワクチンで防げる疾患VPDが流行しないか、特に児童対策について心配だ。日本はワクチン後進国で、必要なワクチン(B型肝炎ワクチン、肺炎、髄膜炎、結核など)を、任意接種に放置しいまだに導入していないだけでなく、危険なワクチン(経口ポリオ)がいまだに使用されているなど、平時でさせでたらめなワクチン行政を行なって反省がない。見かねた海外よりユニセフが日本で活動を開始した。戦後直後の感染症医療後進国並である。