「橡」平成21年10月号より 2009-09-29 08:34:52 | 俳句とエッセイ 永々と原爆の日の照り蔭り 新涼や木刀で切る紙ふたへ 新聞の一面に先づ秋立ちぬ せいれいと呼べば蜻蛉の透きとほり ただふた夜離れをりしが虫の庭 亜紀子
草稿09/28 2009-09-28 06:16:51 | 一日一句 秋の日の日暮れはいつも空を見る 亜紀子 ガラスの雲、 夕焼け色の飛行機の航跡、 暮れ際の空は日ごと透明に。 ひと日の終わりの日ごと切ない季節。
草稿09/26 2009-09-26 07:28:25 | 一日一句 女子高生ことばの不思議昼の秋 亜紀子 現代ことばは女子高校生が作っていると言っていた人があったが、言い得て妙。 地に興り空に満ちたる虫しぐれ 亜紀子 階下で聞けば地に満ちて、 階上に上がれば星空までも満たす虫の音。 昼のさなかであっても耳を澄ませば必ずどこかで鳴っている。 ひとときも絶えることのない声。