橡の木の下で

俳句と共に

草稿09/30

2015-09-30 09:21:30 | 一日一句

南天の日々に色づく厠窓

薬滴にまたもちなほる月の供花

亜紀子

 


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草稿09/29

2015-09-29 09:44:31 | 一日一句

十六夜や耿耿として父はなき  亜紀子


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草稿09/28

2015-09-28 10:37:05 | 一日一句

十五夜や茸もまろき傘ならべ  亜紀子


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草稿09/27

2015-09-27 13:18:55 | 一日一句

里ならば月の芒は刈るものを

木曽老木とふ棹菓子の栗を秘め

亜紀子


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「穂を孕み」平成27年「橡」10月号より

2015-09-27 13:16:32 | 俳句とエッセイ

  穂を孕み     亜紀子

 

をさなくて鵯の子蝉を食みこぼす

水と瑠璃ささやく午後の蝶蜻蛉

冷房に鎮座家康顰像 

残暑厳し雪村龍虎間のび顔

一瞬の黙街にあり大夕焼

漆黒の天街に夜涼の灯の満ちて

暑に細る食思は知らねばった簇

無音なり濃き影曵いて黒揚羽

飽きもせで相打ち離る蝶とんぼ

地を冷やすまだきの雨や盆の入

ことさらに穂草にあそぶ盆の風

風立ちてしこ草に秋いたりけり

身の内の澄めば空澄む季節なり

蜻蛉の触れゆく田の面穂を孕み

 

 


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