喉元に来し句の成らず寒の果
寒鯉の真黒き影に波立たず
亜紀子
弓しぼる乙女らに霜くずれをり
かなしみを花咲くかてに桜老ゆ
コンパス 亜紀子
岸辺より秋の整ふ野鳥園
鷹匠の少年に似て乙女なる
麺麭焼きの軽羅一張十二月
冬星のコンパスまはる夜を歩く
生れしイエスの喜びは何寒昴
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