耐へゐしがつとはづれたり雪降り来
四十雀何呼ぶとなく雪催
削除せしものがまことか去年今年
病窓に三たり集ひし年忘れ
亜紀子
御降の予報聞きつつ松飾る
厳冬の地より笑顔のメール来る
凍てきびし星のなき夜はただ歩き
歳晩や小さき煮炊きに鍋噴いて
呼び合うて蜜吸ひにゆく目白二羽
次々と年の瀬寒波寄せ来たる
冬夕焼け赤し病窓ひとつづつ
そこばくの金医療機に熔く師走
煤逃の一団とよみ外つ国へ
オリオンの悴む鼻にやや歪む