橡の木の下で

俳句と共に

草稿11/30

2011-11-30 09:29:01 | 一日一句

ふと浮いて沈む思ひ出冬灯  

山茶花のこぼるる門のいらへなき  

亜紀子


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草稿11/29

2011-11-29 09:58:27 | 一日一句

真綿被て遠くは行かぬ雪ばんば  亜紀子


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草稿11/28

2011-11-28 09:51:00 | 一日一句

悔ひとつなく満目の枯れ果つる

夢かなふてふ名を負ひて冬薔薇

亜紀子


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草稿11/27

2011-11-27 10:48:52 | 一日一句

冬夕焼軽く頬なで消えにけり  亜紀子


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平成23年『橡』12月号より

2011-11-27 10:43:16 | 俳句とエッセイ

  冬始め   亜紀子

 

小鴨らの電車ごつこは波に乗り

青鷺のパントマイムが餌を得たり

曳山の桜紅葉に触れゆけり

路地はさみ受験子の窓灯り合ふ

草かげを出て蟋蟀も月浴びる

渡りゆく野駒の喉の真くれなゐ

見るとなく夜ごとの月の明り窓

真つ新の双眼鏡に小鳥来る

神還る腕落とされし木々の列

風に振る番号に冬始りぬ

生ひそろふ青き穭の湖国なる

観音の小さきひと足秋の声

漂へる白鳥の尻汚れをり

白鳥の首蛇となる羽づくろひ

冠を被きし鳰も水くぐる

 


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