梅雨の百合堅き莟の幾夜経し
五階まで届き凌霄花こぼす
亜紀子
かたはらに日がな子を連れ梅雨鴉
鳩鳴くか子のハミングか梅雨のひま
梅雨のひま芝刈り上げて五厘刈 亜紀子
運びゆく梅雨転勤の乙女の荷 亜紀子
耳新た乙女とビール酌みかはし
梅雨晴の杜も鴉も眩しかり