平成24年「橡」4月号より 2012-03-28 10:00:16 | 俳句とエッセイ 暖かし 亜紀子 ビルの端の夕日見てをり建国日 日和得て菰開けそろふ寒牡丹 きさらぎの葬りかさねし週明くる 空々しく愛の日の句を念じたる 椋鳥大挙して食みこぼす楝の実 春暁や甍に力満ちきたり 病むといふ文の短く冴返る 弥生の雀のやうに母と娘と 暖かく木々もくつろぐ夜なりけり 卒業の光まぶしきにはたづみ 星うるむ今宵夜学を卒業す