橡の木の下で

俳句と共に

草稿07/28

2024-07-28 12:54:19 | 一日一句
黙々と歩くを枷に蟬の朝  亜紀子

句会体験参加者の募集 

2024-07-28 12:54:06 | 句会体験参加者の募集
句会体験参加者の募集

名古屋橡会では毎月一回の句会を開いています。
体験参加の募集を始めました。
俳句未経験、経験者どなたでも参加できます。
無料です。 
興味のある方は是非一度見学においでください。

8月は3日(土)13時〜(約2時間)

場所
  1. 名古屋市昭和区生涯学習センター
名古屋市昭和区石仏町1−48
名古屋市地下鉄 鶴舞線・桜通線 「御器所駅」下車 2番出口南へ約300m
                 又は3番出口南東へ約300m
https://sites.google.com/site/yzkhaccess/home/showa


句会の様子
一人8句(兼題やテーマはありません)を持ち寄り、
互選の後、講師(三浦亜紀子)の講評。
見学の方は自作の句の提出はせず、見て、聞いていただくだけで構いません。
もちろん自句を持っての参加でも結構です。その場合は参加者数(おおよそ10名)分のコピーもご用意ください。自作は8句以下、何句でもOK。

ご質問は三浦までメールで。
hal57130@rio.odn.ne.jp



「橡」購読お申し込み方法

2024-07-28 12:53:34 | 『橡』問い合わせ先

「橡」購読お申込方法

直接購読(送料共 国外送料は別途)

6ヶ月  6,600円

1ヶ年  13,200円

 

新規のお申し込みは「新規」とご記入ください。

送金は郵便振替でお願いいたします。(到着までに約1週間かかります)

国外発送の詳細は発行所にお問い合わせください。

振替 00170−8−486539 橡発行所

 

問合せ先(業務時間は平日午前10時から午後5時まで)

〒370−0069

群馬県高崎市飯塚町737

原田方

橡発行所

電話:027−361−0870

FAX:027−361−6965

 

 


「蓮解る」令和6年「橡」8月号より

2024-07-28 12:50:57 | 俳句とエッセイ
 蓮解る   亜紀子

蓮解るぽんと咲くとも思はれず
林泉や梅雨入りうべなふ石の色
緑陰に昭和懐かしコンサート
今朝も泣く腹数寄屋橋鴉の子
日曜の軽鳧の子談義池の端
大人びて水面をすべる軽鳧の子ら
池の面の月を囃すや蛙どち
蛙池蓮のつぼみの燭かかげ
唐楓かた蔭もなき切られ与三
すずろ行く紫陽花小道かろき雨
梅雨雲の低く走れる鉄路かな
噴水もジャグラーもなほ暮れかねつ
産土のまだきの雨の茅の輪かな
アイデアの祖父母手帳やさくらんぼ
体操に長寿さづかる涼しさよ


「街路樹」令和6年「橡」8月号より

2024-07-28 12:46:00 | 俳句とエッセイ
 街路樹    亜紀子

 梅雨明けを待たずして熊蟬が鳴き出した。シャワシャワシャワと熱湯のシャワー音。朝六時を少し回ったところだが、歩き始めた舗道は足元からムッと温度を感じる。一巡りして帰りはまだ開園前の徳川園の脇道を通る。垣内の楓の青葉の枝と、垣外のすだ椎の枝とがトンネルを作っている小径。一気にすうっと涼しくなる。木陰そのものと、樹木の蒸散作用の為せるわざ。水を吸った木々は余分な水分を水蒸気として空気中に排出している。この時気化熱が奪われて植物自身も涼しく、また小径も涼しくなるということだ。いわば樹木は自動的に「路地の打水」を続けてくれているわけ。
 たまたま都市、ことに都内の街路樹の話を聞いた。四十年ほど前までは丁寧な剪定がされていたようだが、現在はかなり強い剪定、大枝を付け根から伐る方法が盛んになっているとのこと。一例として唐楓の並木がばっさり切られている道の写真。話によれば唐楓などはそうそう枝を落とさず、車道側は視界を遮らぬよう一定の高さまでの枝は打ち、あとは自然の樹形に任せる手当だけでも十分だろうとのこと。もちろん古くなって落ちる危険のあるものや、混み過ぎた枝などは折々に落とす必要はあるだろうが。さらに名古屋の街路への言及もあり、名古屋の並木はかなり良く保たれていたのだが、最近はその名古屋もだんだんおかしな事になっているという話。
 我が家のあるマンションが面している歩道の街路樹が唐楓。まさに腕を付け根から切り落とされた強剪定並木。電柱と並んで電柱のごとく突っ立って、瓶洗いのブラシのような若葉が上の方にちょぼちょぼと情けない姿。南北一直線の道ゆえ、真夏の日中は全く陰を期待できない。以前家人からシンガポールの街路樹がとても美しかったという話を聞いたのを思い出した。
 市のホームページに「市民の声」という、市への質問、要望、提案などを一般市民が投稿できる欄がある。「私の住むマンションの前の街路樹、唐楓は所謂強剪定により枝が張らず、現在電信棒のような姿です。日除けになってくれません。真夏のアスファルト道路は地獄の道路です。せっかくの街路樹を生かして木陰の道を整備できないでしょうか。是非ご一考いただき、名古屋が“木漏れ日の街”として全国の街路樹政策をリードしていくような市となる夢を見ております。」 と送ってみた。程なくして区の土木事務所から返信が来た。「街路樹の木陰の役割は市としても大切に考えている。しかし指摘された唐楓については枝と民地建物との距離が一m程度保てるよう、次の剪定までの成長具合を見込んで二年に一回の頻度で、建物からおよそ二m離れたところで樹形を整える剪定を行っているのが現状。」ということだった。
ふうむ、突っ込みどころは幾つかある。歩道の幅は六メートル余、楓は車道側ぎりぎりに植わっているのだから、もう少し枝を残しても良いはず。強剪定は樹形を整えるというよりは無視した剪定だろうし。二年に一度の頻度で腕切りされてはいつまで経っても手を伸ばせんだろう。徳川園の園丁さんに聞いたところ、強剪定は木にダメージがあるとのことだった。特大台風や竜巻きに見舞われることの多い昨今、根張りが悪くなり樹木そのものが弱るのは困る。が、園丁さん曰く、人手とお金があれば、、。なるほど、そこかもしれない。無い袖は振れぬ。人手不足は周知の事実、またこちらも税金をたくさん納めているわけでもないし。でも、本当に足りないのはあちらもこちらも「やる気」だろうか。とは言え、再開発の名のもとに古くからある大木の森を根こそぎ伐採してタワービルを建てるといった計画よりはましか。
父星眠が庭いじりをしていたのを思い出す。吟行の途次に拾った木の実を蒔いたり、庭木も実生で増やそうとしたり。午後の庭でホームセンターで買った帽子を被って夕方まで。今私もベランダで種蒔きしている。心身を落ち着かせる緑の力は絶大だ。去年名古屋城吟行の折に拾ってきたマルバチシャの実から苗が三鉢ほど育っているのが楽しみ。その実は食用になるそうだから。しかし大木になるらしいのでどうしたものか。その前に台風でも来たら諸々すべての鉢を取り込まねばならない。