切り倒す庭の一樹に年惜しむ
年惜しむさまに高枝の鴉かな
亜紀子
同郷のとなり合はせて年忘
ひととせの終の塵なりげに軽き
雨ながらかの家この戸と松飾る 亜紀子
前向かむ面上げむ街師走なる 亜紀子
一枚の氷のやうな月高し 亜紀子