冬はこべ 亜紀子
鳥どちは霜の朝日へたつ四日
室育ち形ばかりに薺打つ
凍て鴉今朝厳かや喪に服し
明日のこと憂ふなかれと冬はこべ
薄氷のひと日片寄る鷭の沼
大寿林群れて枯芦色めける
初笑より幕開けの初句会
息白し異国より来て家毀つ
冬の虻ひとり悟入の日に浴す
初旅や風姿正しき車窓富士
寒雀はや恋唄をひとくだり
庭に来る先づは風の子目白どち
無事一日寒満月に眠るとき
寒晴や掃除に念を入れてみる
一面は大阪なおみ霜晴るる
冬はこべ 亜紀子
鳥どちは霜の朝日へたつ四日
室育ち形ばかりに薺打つ
凍て鴉今朝厳かや喪に服し
明日のこと憂ふなかれと冬はこべ
薄氷のひと日片寄る鷭の沼
大寿林群れて枯芦色めける
初笑より幕開けの初句会
息白し異国より来て家毀つ
冬の虻ひとり悟入の日に浴す
初旅や風姿正しき車窓富士
寒雀はや恋唄をひとくだり
庭に来る先づは風の子目白どち
無事一日寒満月に眠るとき
寒晴や掃除に念を入れてみる
一面は大阪なおみ霜晴るる