極細チューブの流行り(20220227)
なぜヘラウキトップで極細チューブを始めたのか。
何年か前に長湯でどうしても取れないバイトがあって、ご近所Mくんの話だとヤマメらしい。
でも鈎の大きさやパターンを変えてもネズミのようにすこし齧るばかりでフッキングしない。
ならばチューブフライだとチラシ針で投入しても、今度は大きすぎたのかタッチすらしない。
ここはティペットも0.4号より細くしないとヤマメが喰わない、でもそんなティペットを使えばチューブが重くキャストで切れてしまう。
つまり、小型かつ極軽量のチューブフライが必要になった。
そういう極細チューブを探すとこれがまったくなく、とうとうヘラウキトップに辿り着いた。
縫針に通してタイイングすれば普通に巻けるけれど直ぐ折れてしまう。
それでUVレジンで補強すると折れずに使え、しかも抜群に釣れる。
くだんの長湯の「齧り屋」ヤマメもこれで対応できるようになった。
しかしそんな「海彦鈎」極細チューブを使っていくと、肝心なタイミングで折れたり曲がったりした。
チューブフライは何度も使えるのが利点だけれど、1回でも使えば1ヶ月のうちに自然と壊れてしまう。
使わなくても半年ともたず変形する。
これには本当に慌てた。
ここぞの時の「海彦鈎」が全部ダメになっていたのだから。
どうもUVレジン強度が長期間はもたないらしく、しかもUVライトの届かない部分は硬化しないままになり、ここから水を吸って膨張したスレッドやマテリアルがチューブを"内臓"から壊してしまうのだ。
それでヘラウキトップの極細チューブ芯の硬化には長時間型エポキシレジンを使い始めた。
作業時間はかかるけれど、これで不安要素の一切がなくなった(と思う)。
極細チューブの私的な流行りは次の通り。
1)グリズリーキング
2)プロフェッサー(ホスキンス)
3)グリーンフェザント
4)インビクタ・パーリー
5)ピーター・ロス
6)カネマラ・ブラック
7)レディ・キャロライン
(ここに黒川虫パターンがないのはノーマルチューブの方が厚く美味しそうに仕上がるから)
4)インビクタPは去年前半から大当たり、6)ピーターRも去年後半に大爆発した。
もちろん1−5)が今年のスタメンになるけれど、6)カネマラBや7)Lキャロラインにも相当期待している。
こういうのをルーキーと呼ぶのだろうか。
その開幕戦が明後日から始まる。
チラシ針の補充(20220227)
ウェットの極細チューブで使うチラシ針を補充した。
写真上から時計回りに、OHきじ鈎7.5号(4組)、OHスーパー山女魚6号(4組)、OHきじ鈎8号(3組)、ガマカツくわせヤマメ半スレ8号(4組)、PE32lb、スレッドはナノシルク18番黄色(センパーフライ)。
ワックスは指の保護もかねてビーズワックスを使った。
本当は松脂がベストらしいが、松脂汚れは落ちにくい。
去年は何とかナノフックを使い尺に折られて悔しい思いをしたから、今年は太軸で揃えた。
ただ、村田基先生がおっしゃるように、O社に比べG社の針が少し不安。
くわせヤマメ半スレはカイズ針と似た形でフッキングは最高なんだけれど折れやすい。
それをあえて使うという不安、でも軽くて小ぶりで太軸なのはこれだからしょうがない。
ヘラウキトップを使った極細チューブフライは、1)エポキシで補強したチューブ芯に、2)ハックルでドレス仕上げ、3)実釣でガラスビーズを通したティペットにこのチラシ針を結び完成させる。
つまり実釣まで3工程が必要。
本当に手間かかるパターンだけれど、これが釣れるのだからしょうがない、
逆に持ってさえいればこれほど心強いパターンはない。
(去年の50近いほぼネイティブマスもインビクタP極細のOHスーパー山女魚6号チラシだった、針を曲げられてしまったけれど)
去年1回だけ、その極細チューブフライboxを家に忘れてきてしまい、釣りにならないばかりか電話の向うで奥に笑われるなど散々だった。
今年はそんな思いは絶対しないと行く前から決意。
まあでも普通、1回はまた忘れるだろうけれど。
追加タイイング(20220226)
右からLキャロライン(#8,#12)、カネマラB(#8)、ホスキンス改(#10)、グリキン(#14,#16)。
Lキャロラインはブラウンマラードウィングがキレイに乗るようアイまでフロスを巻き上げるのが必要。
そしてやや大型の針に巻いた方が楽だしキレイに仕上がる。
それと単針だとマスに壊されやすいから、出来ればチューブに巻いた方が長持ちするので良い。
九州で釣れる平均的なマスの型を考えれば、極細チューブで仕上げるのがベスト。
カネマラBはこんな仕上がり、やはり単針だと短命だからより長寿なチューブがベスト。
ホスキンス改は半分に裂いたマラードでハックル、ウィングにもマラードのちょっと載せ。
でも黄色いカゲロウがハッチしたタイミングで使う鈎だから、出番は3月中旬以降。
万が一、解禁日にカゲロウがハッチしてたら使うために準備、そんなことはないと思うけれど。
グリキンは去年から鈎芯を作って放置していたのにドレスしたもの。
イングリッシュパートリッジのスロート、マラードのウィング、赤フラットティンセルのタグ・テイル。
小鈎だから良型向きではなく、解禁日には使いたくないが、これも万が一のために準備。
つまり、釣れるのは小物ばかりな事態を想定して。
去年3月1日2日は近場を駆け回って放流小ヤマメ1匹、そんな緊急事態にフル対応するため。
3月1日は雨、河川工事現場が上流にあれば一気に土茶濁る。
ディープウェーディング中にそれがあると生還は難しいから、入渓計画はそれ込みで練る。
朝一番は濁りはないだろうが水温は低くマスは低活性の時間帯、でも濁るまで約2.5時間ある。
その間に釣って退渓できる場を選択する。
その後は濁りに強い場へ転出、でも出来るだけ大場所を狙いたいが、そんな場はあったろうか。
ああ、あった。
五ヶ瀬川下流域、大博打場だ。