ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





比留間歯科医院。台東区東上野4-1
上:2006(平成18)年11月29日
左:1989(平成1)7月23日

浅草通りの上野駅に近いところで、比留間歯科医院のかわいい洋館はよく目につくし、ネット上にもよく登場する。『日本近代建築総覧』では「建築年=1929(昭和4)年、構造=木造3階建、設計=自家設計、施工=早川(大工)」である。『東京レトロ散歩>東上野「比留間歯科医院」』によると、設計は「初代院長の比留間作次郎氏」、施工は「早川洋建築工房(改築)」だそうだ。
瓦は日本家屋のものだがちゃんと残っていて、とにかく保存状態がいい。家主はよほど建物に愛着を持っているのだろう。3階にあたるところにも窓があるが、屋根裏部屋のもので、実質は2階建てだ。歩道との境のモルタル壁の塀は昭和50年代の改築によるもので、以前は低いコンクリートの柱を立てて鉄棒を通した柵だった(『東京路上細見3』(酒井不二雄著、平凡社、1988年、1900円)掲載の著者による昭和51年6月のスケッチによる)。



ミイズ美容室。左:1989(平成1)7月23日、右:1988(昭和63)年5月1日

比留間歯科の隣に看板建築の二軒長屋があった。今は長屋の左側はマンションを建築中、右の理容天谷(あまや)は建て替わった。
パーマのミイズ美容室は建物が取り壊されるまで営業は続いていた。理容天谷は以前は少し浅草よりにあったのが移ってきたもので、1枚目写真に見える壁の金文字は旧店舗にあったものだ。上の写真ではたばこ屋に見える。ミイズの左は「ミチノク」の看板があるが、1階は喫茶エルムで、取り壊しの前は沖縄料理の「琉王」、二階が焼肉の「あ・うん」になっていた。

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