
岡本クリーニング店。静岡県熱海市中央町(ちゅうおうちょう)4。2011(平成23)年5月20日
前の通りは「あたみ梅ライン(県道11号熱海函南線)」で、左へ行くとすぐ、清水町通り-本町通りとの市役所前交差点。岡本クリーニング店の建物は看板建築風に壁で屋根を隠したアパート形式の建物。ほぼ正方形の平面だ。壁の塗装が剥げかけているが、2012年に改修して外観はいくらか変ってしまった。建物の前に残っていたアーケードもついでに取り払ったようだ。

多田医院。中央町15。グーグルマップ・ストリートビュー(2014年8月)より
岡本クリーニング店の、あたみ梅ラインの向かい側に「多田医院」がある。ごく普通のクリニックに見えて、注意も払わず写真も撮っていないのだが、グーグルマップで見ると、奥に長くかなり大きい建物である。後の方は病室になっていたのではないか、とすると、以前は病院で「多田病院」といったのかもしれない。木造2階建ての病院というのは、今は考えられない。昭和25年の熱海大火後、じきに建てられた建物と思われる。
『熱海温泉誌』(熱海市教育委員会制作、熱海市発行、2017年、3000円+税)に、糸川の赤線と関連して「多田病院」が出てくる。その部分を引用すると「戦前から糸川地区では性病予防のために、女性たちに定期検診を受けさせ、小料理組合が指定した多田病院がこれにあたってきたが、占領期は静岡軍政部からたびたび性病検診を厳密にするように指令が出され、米軍提供のペニシリンによる治療も始まった。GHQは占領軍兵士が性病に罹ることを恐れ、日本の女性側を性的に管理しようとした。」。また、ジャズ喫茶ゆしまのママの評言が収録されている。「週一度、土屋さんの店(ゆしま)の前を、多田病院に向かう女の子たちがぞろぞろと通って行くとき、「今日は何?」と声を掛けると、彼女らは無言のまま笑顔で通り過ぎたものだ。」。

多田医院。中央町15。グーグルマップ・ストリートビュー(2015年2月)より
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