門前長屋。台東区元浅草2-7
2013(平成25)年8月3日
「門前長屋」という言葉は『旧浅草区まちの記憶』(森まゆみ著、平凡社、2008年、1600円)という本で知った。お寺の門の前にある長屋のことだろうが、寺の家作でもあることを意味しているのかもしれない。写真は願寿寺というお寺の門の横に建っている四軒長屋と二軒長屋が並ぶ景観。清洲橋通りから横丁を入ってすぐのところだ。
四軒長屋の中央には裏側への通路が開いている。入ってみたい誘惑にかられるが、さすがにできない。その通路の左の家の玄関がちょっと凝った和風の造りで、長屋とは思えない佇まいである。既出の本によると、大和家八千義という安来節の師匠の家で、木馬亭で公演もしている人だそうだ。こういうブログでは個人名は出さないのルールだが、ここの師匠の場合は森氏が取材していたときに呼びかけて家に上げて話をしているから、かまわないだろう。「入ると右が二畳ほどの玄関、左に二畳、上がった四畳半が茶の間兼稽古場」ということで、若い女性に三味線の稽古をつけている写真も載せている。師匠がセーターにズボン姿なのがなんだか変な感じがする。
2006(平成18)年11月29日
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