ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




東京穀物商品取引所。中央区日本橋蛎殻町1-12。2010(平成22)年10月28日

1929(昭和4)に、渡辺節の設計で建てた「東京米穀商品取引所」を建て替えたビル。1990年頃の建設ではないかと思う。旧ビルを引き継いでいることを、イオニア式オーダーを並べて主張している。この頭柱が1基屋上庭園に置かれた。
東京穀物商品取引所(会社)は2011年3月で写真のビルを引き払って日本橋堀留町へ移り、結局は2013年2月に解散した。米やトウモロコシなどの商品先物取引を扱っていたが、その取引量が減少して会社存続ができなくなったということだ。
穀物商品取引所が出た後、じきにビルは取り壊されて今はマンションが建つ。わずか25年足らずの寿命だったことになる。米相場は戦前の話だろうが、取引所の存在が蛎殻町の成り立ちに想いを向ける契機にはなっていたのだが。



加茂鶴酒造東京支社。日本橋蛎殻町1-12。1987(昭和62)年5月31日

東京穀物商品取引所のすぐ近くにあり、2012年に建て替わって、今は10階建てくらいのビルになった。
加茂鶴酒造は広島市に本社があり、写真の建物はその東京支社である。蔵をイメージした外観は倉庫のように見えるが、実態はオフィスビルなのだろう。当社のHPに「1949年(昭和24年)東京出張所開設」とあり、そのときに建てたビルである。

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